内容説明
マイクロカウンセリングの考え方をふまえつつ、技法を1つずつ学ぶことができるように段階的に構成した初学者向けの実習書。「カウンセリング実習」「臨床心理学実習」「臨床心理面接特論」などの講義に恰好の入門テキスト。
目次
第1部 技法を学ぶための基礎知識(カウンセリングの考え方;カウンセリングの理論;発達・文化とカウンセリング)
第2部 基本的なかかわり技法を学ぶ(マイクロカウンセリング―技法を学ぶために;よい雰囲気をつくる―かかわり行動;発話を促す―質問技法;事実を明確化する―はげまし、いいかえ、要約;情動を安定させる―感情の反映技法;技法を組み合わせて使う―基本的傾聴の連鎖)
第3部 積極技法を学ぶ(自己開示とフィードバック;意味の反映と解釈;対決による自己矛盾への気づきの促進)
第4部 技法をきわめるために(発達カウンセリング・療法とマイクロ技法;日本人に合ったカウンセリング―「甘え」の問題;カウンセリング研究における測定の問題―尺度の作成と利用)
著者等紹介
玉瀬耕治[タマセコウジ]
1943年生まれ。1966年、奈良学芸大学学芸専攻科修了。1982年、教育学博士(筑波大学)。現在、帝塚山大学心理福祉学部、同大学院人文科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bookreviews
10
カウンセリングの勉強をすると、実際の面談時の対応スキルとして、おそらく「アイビイのマイクロ技法の階層表」を勉強することが多いかと思います。その技法の1つ1つについて細かい定義や実習形式の練習課題、カウンセラーとクライエントの応答例が豊富に記載されていて、カウンセリングの勉強をするには相当参考になる良本です。 https://bookreviews.hatenadiary.com/entry/ArtOfCounseling2024/01/29
モッタ
9
★★★★☆ 総括的に学べる、教科書のような本は理解しやすく好きだ。純粋性、尊重性、共感性を持つカウンセラーがよいカウンセラーだそうだ。 ※図書館借り2012/05/26
詠(よみ)
7
自主演習の教科書。並行して。 マイクロカウンセリングの技法を説明。されど、やや羅列的。そもそも本読むだけじゃできるようになるわけもないので、やらなきゃなと思いつつ。 マイクロカウンセリングの必要性は重々承知しているが、ちょっとずるい気がいつもしてしまう2018/05/16
HolySen
2
カウンセリングの教科書みたいな本。マイクロカウンセリングという訓練プログラムによって、一つ一つの技法を紹介して、一つずつ訓練していくことについて書かれている。カウンセリングのイメージは既に日常の社会に広がっているけれども、ちゃんと教科書を読むとイメージされているものなんかよりもよっぽど高度な技術で感動した。筆者の立場である「発達カウンセリング・療法」については詳しく書かれているけど、それもそこまで偏った立場だとは思わなかったし、有効性を感じた。2016/05/12
わくい
1
発達的な視点から見たカウンセリングでの見立て方や方針の立て方が参考になった。話題の語られ方から、発達の水準を見極めて水平方向あるいは垂直方向に広げること。2021/09/18