内容説明
哲学者たちは、何を問い、どう答えてきたのか。彼らとともに、「原理的な思考」の可能性を探る新しい哲学入門。
目次
序 哲学を学ぶために
第1章 哲学のはじまり
第2章 原理の思考の展開
第3章 ギリシャ哲学のたそがれ
第4章 神学と哲学の矛盾
第5章 主観・客観の難問
第6章 観念と社会秩序の成り立ち
第7章 ドイツ観念論の展開
第8章 近代哲学の解体
第9章 近代理性への懐疑
第10章 原理の建て直しのために
むすび 哲学を生かすために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
禿童子
27
一通り目を通したという意味で読了。編者2人が現象学を専門とするために、歴史の祖述というだけにはとどまらない点が並みの哲学入門とは違って読んで面白い本になっている。古代から現代までの時代区分の中で、それぞれの時代背景からその時代の哲学者の問題意識を説明してから哲学者個々人が説く内容という構成。竹田青嗣さんの「序」と西研さんの「むすび」だけを読んでも得るところはあると思う。哲学は原理的思考である。哲学をするとは、自分の直観を補強するのではなく、自分の直感を疑ってそれを検証することだという。2019/06/12
りょうみや
15
他の多くの方のレビュー通り、よく構成を考えられていて極力堅苦しくないように分かりやすく書かれている哲学史。その時代時代で思想がどのように変革していったのか理解できる。最初と最後に哲学総論・哲学を学ぶ意義の部分も良い。特に近代~現代が中立的な観点ではなく現象学に偏っているが、その一派が出した本だから仕方がないのだろう。その部分は自分で補っていくしかない。何度か読みたい内容。2019/01/24
無識者
13
ホントに自分にとって初めて読む哲学史だった。中世までレジメ作ったりでついつい、読むのがつらくなってしまい、読み進めなかったけれども、とりあえずレジメの事は置いて読了することにした。とりあえず、知りたいことがたくさんできただけでも収穫と見るべきかな。いつかは古典読んでいきたいと思う。2015/03/20
むらさき
6
面白かった。 考えの歴史とその起源を知ることが出来てとても良い本。 自分はデカルト以降の「客観とは?」あたりから解説に微妙に着いていけなかったです。。。 しかし、哲学書にいこうとするとさらにわからなくなるので、歯がゆい感じ。2022/01/26
Honoka
6
今道友信の『西洋哲学史』より先にこれを読むべきだった!むすびの章にあるように、「それぞれの哲学者がどういう生の状況のなかでどういう問いを持ち、どういう考え方でもって答えようとしたのか」がとても分かりやすく説明されていたので、お腹の底で理解できる。でもやっぱり現代哲学は理解に時間がかかった、読書案内を参考にして色々読んでいきたい。2019/09/07