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山里にダムがくる

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784635310116
  • NDC分類 517.7
  • Cコード C0095

内容説明

「ダムはゼニやな。まっことつまらんで」川のほとりに住むおばあさんはそうつぶやいた。田んぼ、畑、小学校、長年住んだ家…。あたりまえの山里の風景を水の底に沈めるダム。日本各地のダム建設計画地を訪ね、そこに生きる人たちの暮らしを文章と写真でまとめたノンフィクション。

目次

1 歌い継がれる子守唄―川辺川ダム・熊本県球磨郡五木村
2 炭鉱の町の終わり―夕張シューパロダム・北海道夕張市
3 再建にかける温泉の町―八ツ場ダム・群馬県吾妻郡長野原町
4 土を耕し、土に生きる―苫田ダム・岡山県苫田郡奥津町
5 静かに畑を耕しながら―山鳥坂ダム・愛媛県喜多郡肱川町
6 故郷に舞い戻る人々―徳山ダム・岐阜県揖斐郡藤橋村(旧徳山村)
7 マタギが生きるブナの森―津軽ダム・青森県中津軽郡西目屋村
8 命をかけた闘いはつづく―石木ダム・長崎県東彼杵郡川棚町

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

8
ダム事業の無意味さと人でなしさをまとめた良書。著者の持ち味なのだろうけど、「素朴」さが鼻についた。2020/06/22

けんとまん1007

5
ダムは本当に必要なのか?今、計画中のものが全部必要なのか?ダムを作ることの意義と、その陰でいつくつもの町や村がなくなり、故郷がなくなっている。それ以上に、腹立たしいことは、国を始めとする自治体のやり方。力にものを言わせたり、札束で言うことをきかせたり、仲間の分裂を誘うようなやり方でゴリゴリとものごとを進める。それと、そうかと思ったことは、反対運動をする人は同じでも、役人のほうはどんどん変わっていくという現実。つまり、痛みを感じる感覚・度合いが全く違うという事実。これでは、最初からハンデがあるわけだ。2011/11/05

読書国の仮住まい

3
日本各地のダム建設予定地を巡るルポタージュ。 本書では8箇所取り上げられている。 熊本県川辺川ダム→読了時点でもまだ着工に至らず。 しかし豪雨災害により策定計画が整備。 北海道夕張シューパロダム→完成。 群馬県八ッ場ダム→完成。 岡山県苫田ダム→完成。 愛知県山鳥坂ダム→読了時点でまだ着工に至らず。 岐阜県徳山ダム→完成。 青森県津軽ダム→完成。 長崎県石木ダム→ある意味本書で一番読みごたえのあるダム。 執筆時点で賛成と反対が対立しているが、読了時点でもほぼ進展していない模様。 命をかけた戦いはまだ続く。2023/01/19

つちのこ

2
献本。ダム建設が決って村の生活を捨てざるをえない人たちの悲しい物語。建設省、水資源開発公団、地方自治体など計画を推進している機関は違うが、豊かな自然に育まれた先祖代々の土地を捨てることの悲しみは、頭の固い役人たちには到底理解できないだろう。昨年、沢登りの帰りに旧徳山村で見た廃虚と化した集落や学校の建物を想い出すたび、終わってしまった空虚感からくるむなしい気持ちは隠せない。それだけに、第8章の「命をかけた闘いはつづく」の長崎県石木ダムの反対派の住民の方々の闘いにエールを贈りたいと思う。(2000.8記)2000/08/02

あっ!chan

0
行き止まり2006/11/30

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