内容説明
山に暮らすには、命を張って生きる覚悟がいる。同時に、山に対する知識を磨き、自分の技量を真摯に見極める謙虚さと冷静さが要求される。その折り合いのつけ方が、自然と付き合っていく知恵である。失ってはならない私たちの生活の原点。ジャパニーズ・スロウ・ライフ。
目次
山の仕事(杣;日傭 ほか)
山の猟法(熊狩り;猪狩り ほか)
山の漁法(魚釣り;手掴み漁 ほか)
山の食事(魚;山獣 ほか)
山の禁忌
口伝
著者等紹介
遠藤ケイ[エンドウケイ]
1944年、新潟県三条市生まれ。長年にわたり、人と自然の関わりを見つめながら新聞、雑誌などで作品を発表。近年、20数年住み暮らした千葉から、故郷の新潟県に活動のベースを移し、雪深い山中に手作りの小屋を建て、より過酷な自然環境の中での暮らしを実践。その一方、民俗学をテーマに日本はもとより、世界各地を旅しながら、人の生業や生活風俗を取材している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ウリオ
1
ユヤタンの『デンデラ』の参考資料。山の男すごい。技術が失われていくのは悲しいねえ。なんで今は道具が進化しても人間の技術が進歩しなくなったんだろう。2011/02/23
pugyu
0
中身が濃くて時間はかかったけど面白く読めた。山は自然に任せておくと3〜400年で崩壊するらしい。永続的に山の恵みを受けられるように人の手をいれる。あるがままがいいというわけじゃないんだ。山の暮らしは過酷だし、思うように行かないけれど、自然から分け前を少しいただくと言う気持ちを持っていれば、苦労に見合う素晴らしいものが手に入ることもある。人間の「分際」をわきまえないと自然のしっぺをうける。山の猟方、山の漁方の章がとても面白かった。魚を山椒の毒でとられるなんて驚きです。2012/08/06