出版社内容情報
本書は、「創造性」という言葉から神秘性を排除し、創造的思考とは何かという問いを科学の俎上に乗せることを試みている。そのために、まず「生成的認知過程」と「探索的認知過程」の循環からなる創造的思考のモデルである「ジェネプロアモデル」を提案し、この枠組みに基づき、創造的思考がどのような認知プロセスによって構成されているのかを、認知科学の手法によって実験的に分析・検証している。
内容説明
本書は、「ふつうの」認知の諸プロセスが、創造的認知の背後にあって、いかに創造的認知の向上に役立つか、それを実験的に実践して、そのメカニズムのモデルを提供している。「ジェネプロアモデル」として、価値の高いアイデアを生みだすプロセスで、アイデアの生成プロセスと探索プロセスとを、はっきり区別はできるが、相互に作用しあうプロセスと考え、この両者を分離し、しかも取り換えつつ発想する利点が強調されている。
目次
第１章 創造的認知への序説
第２章 理論的方法論的考察
第３章 創造的視覚化
第４章 創造的発明
第５章 概念合成
第６章 構造化イマジネーション
第７章 洞察・固着・孵化
第８章 問題解決の創造的諸方略
第９章 一般的な示唆と応用
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mkt
2
創造的問題解決者条件①新しい状況や問題に出会ったとき、習慣的な考え方、常套的な考え方をそれと認識し回避する力②特定の問題についての解の発見に対するメンタルブロックやその他の障害物に対して敏感になる力③帰納的推論における確証バイアスを回避する力/創造的認知は一つのパターンだけではなく複数存在する/創造性はプロセスではなく洞察と発見の文脈を整える役に立つ多種類の心的なプロセスの産物/創造性キー:独創性、実用性、賢明性、生産性、柔軟性、包括性、洞察性等/ 20210715読了 242P 20分2021/07/15
つゆき
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創造性に関する認知心理学的研究。ジェネプロアモデルを提唱した。2011/07/28
