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アーティスト症候群―アートと職人、クリエイターと芸能人

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  • サイズ B6判/ページ数 265p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784625684067
  • NDC分類 704
  • Cコード C0070

内容説明

何がアートなのかはよくわからないままにアーティストが名乗られるこの時代、「アーティストになりたい」欲望とは、俗世間から一線を画して芸術に一生を捧げようという孤独な覚悟ではない。作品を作りたいという病のような創作意欲でもない。それはつまるところ、人に「アーティストと呼ばれたい」という「被承認欲」なのである。

目次

美術家からアーティストへ
アーティストだらけの音楽シーン
芸能人アーティスト
『たけしの誰でもピカソ』と『開運!なんでも鑑定団』
職人とクリエイター
「美」の職人アーティスト達
私もアーティストだった
「アーティストになりたい」というココロ

著者等紹介

大野左紀子[オオノサキコ]
1959年、名古屋生まれ。東京芸術大学美術学部彫刻科卒業。1983年より2002年まで美術作家活動を行う。現在、名古屋芸術大学、トライデントデザイン専門学校非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

77
蔓延するアーティストに嫌気のさす著者、はじめは別にええやんけと思っていたが徐々に気持ちを汲めるようになってくるから面白い。著者嘆きの一冊。2017/07/05

はるき

25
アーティストという言葉の汎用性をぶった切る本。歌手、芸術家、色々な使いかだがされていて、意味合いが良くわからなくなってしまったのは私だけではないよう。辛口と言えますが、分かりやすくて読みやすい。自己表現の幅が広がった現代社会に軽くジャブ。面白かったです。2016/12/11

めがねまる

8
10年以上前の本なのでTV番組に触れた章や当時の若者の描写は古いが、「アーティスト」「アート」という言葉の持つ特別感は今も現役で、なぜそれが特別なのか、なぜアートの本質ではなく外側だけが付加価値を持つかを平易な言葉で教えてくれる。本書は元美術家による本だが専門的な見方とそうでない見方を両方提示してくれるのでどっちつかずの自分でも読みやすかった。美術家を辞めてからジェンダーについて考えることが増えた、というのが気になるがそれは他の本で語られているようなのでそれも読みたい。2020/02/12

まいこ

6
ときにクスクス、ときに爆笑しながら読んだ。素人じゃちょっと口にできないモヤモヤがユーモアたっぷりに言語化されて、読後感はスッキリ爽やか。アーティストになりたい欲求は、かつての芸術家がそうであったような、例え世間から隔絶されても何かを創りたいという欲求ではなく、その他大勢ではない特別な何者かであると認められたい被承認欲ではないかとの解説に納得する。「アート」の中身に疑問を呈するのはとても無粋な気がする、罪悪感すら感じるけれど、そういう世間の感覚に「アーティスト」は大いに守られているんだろうな。2014/07/04

xtc1961ymo

5
猫も杓子もアーティストと名乗りたがる昨今の芸能人、それ程のもんか?単なる山師もどきの目立ちたがり屋でないの、と私も思ってました、大した実力もないのに、具体的には、鶴太郎、フミヤ、カールスモーキー石井、なんなのこいつら、に鉄槌を下して爽快です。世界に通用するのは、ジミーちゃん位、に同感。自意識垂れ流しの素人仕事でアーティスト気取りとは笑わせるわ!いやースッキリしました。面白かったです。2014/03/15

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