数の発明―私たちは数をつくり、数につくられた

個数:
電子版価格 ¥3,740
  • 電書あり

数の発明―私たちは数をつくり、数につくられた

  • ウェブストアに12冊在庫がございます。(2024年03月19日 20時42分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 319p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622089643
  • NDC分類 412
  • Cコード C1040

出版社内容情報

“なぜ人類だけが、どこまでも数を数えられるのか。それは、ヒトが生得的に数の感覚を持っているからだ”――数は、私たちの思考に深く根付いている。だからこの説明は、一見するともっともらしい。
しかし、アマゾンには数を持たない人々が暮らしている。幼少期、宣教師の父とともにこのピダハン族と暮らし、人類学者となった著者によれば、数は車輪や電球と同じ「発明品」であるという。
「数の感覚」がまったく存在しないというわけではない。ピダハン族や乳児の調査によれば、彼らは数についてごく限られた感覚を持つ。人類は長い間、この曖昧な感覚だけで生きてきたのだ。
そして私たちも、幼い頃は数のない世界を見ていた。今、数がわかるのは、かつて発明された数体系を受け継いだからこそである。各地の言語には、身体やさまざまな物を足がかりに発明が起きた跡が残されている。そしてピダハン族のように、発明が起こらなかった例も存在する。
「わかったのは、ピダハンについてではなく、人類すべてに関することだ」。考古学、言語学、認知科学、生物学、神経科学に散らばる手がかりを横断し、数の発明の経緯を探り、その影響を展望する書。

内容説明

数万年前の狩人が骨に残した刻み目、1+1を理解する新生児のまなざし。数を持たないピダハン族と暮らした著者が縦横に語る、数の誕生の軌跡。

目次

序 人間という種の成功
第1部 人間の営為のあらゆる側面に浸透している数というもの(現在に織り込まれている数;過去に彫りこまれている数;数をめぐる旅―今日の世界;数の言葉の外側―数を表す言い回しのいろいろ)
第2部 数のない世界(数字を持たない人々;幼い子どもにとっての数量;動物の頭にある数量)
第3部 わたしたちの暮らしを形作る数(数の発明と算術;数と文化―暮らしと象徴;変化の道具)

著者等紹介

エヴェレット,ケイレブ[エヴェレット,ケイレブ] [Everett,Caleb]
マイアミ大学人類学部教授、同学部長。専門は人類学・言語学。言語と非言語的な認知・文化・環境の相互作用に関心を持つ。父は『ピダハン』(屋代通子訳、みすず書房、2012年)の著者のダニエル・L・エヴェレット。幼少期に、宣教師の父とともにピダハン族の村で過ごした。『数の発明―私たちは数をつくり、数につくられた』はSmithsonian誌が選ぶ「2017年の10冊」に選ばれ、同年の米国出版社協会の学術出版賞The PROSE Awardを受賞した

屋代通子[ヤシロミチコ]
翻訳家。自然科学系翻訳に取り組む傍ら、被暴力体験のある若者の自立支援に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

83
著者は、「マイアミ大学人類学部教授、同学部長。専門は人類学・言語学。言語と非言語的な認知・文化・環境の相互作用に関心を持つ」とか。彼の「父は『ピダハン』の著者のダニエル・L・エヴェレット。幼少期に、宣教師の父とともにピダハン族の村で過ごした」という。その体験が研究のベースにあるようだ。内容案内には、「ピダハン族などの数を持たない人々の社会や、乳幼児と動物の量の認識、世界の言語に残る痕跡を通じて、数の発明という忘れられた人類史の転換点を探る書」とある。2021/10/14

hatman

12
L ピダハンの著者の息子による数の発明の探求。人類が数を認識し始めて2~3千年。数は現代までの発展の基礎として特定の文化に根ざしている。時計の60進法はシュメールやバビロニアで使われていた名残、12進数はエジプトの日中10分割+日の出前と日没後が由来。数のベースは手の指だと思われるが、指の関節や指の間などで8,12,60進法が作れる。数えることは3つくらいまでは生得的にあるが、それ以上は訓練が必要。よって数の概念は文化によって体得される。ピダハンはその数の文化を必要としなかった。農業・工業・宗教がないから2022/12/23

ぬらりひょん

11
生まれてすぐの赤ちゃんでも「3」までの数は生来正確に弁別できる。がそれ以上の数となると数詞が発明されて初めて厳密に認識できるようになった。著者はそのほとんどは言語や文化のみからいつの間にか生じたものではなく、人間の「手(指)」の対称性から生まれたものであると考える。人間は数詞を発明することによって、概念を表象する道具を得た。チンパンジーも幼児程度の知能がありながら、その能力を伸ばさなかったのはなんでだろう?ピダハンやムラブリが数詞や文字を持とうとしないのはなんでだろう?知らない方が幸せだったからかな?2023/06/02

jackbdc

9
著者の父は「ピダハン」のエヴェレット氏であった。熱病に罹ったエピソードなど記憶に新しい。知人の子供の成長を喜ぶような(一方的な)感慨を抱いてしまった。本書にもピダハン族のフィールドワークの知見が含まれている。3を超える数を示す言葉が存在しないという。父の著作にも数を教えても関心が得られず習熟もしないという話題が紹介されていた。別の環境で育った子は数を使いこなすというから、遺伝ではなく環境:言語や言語を通じた量の識別能力の問題である事が理解できる。数の概念が後天的能力であるというのは実感と異なるため驚いた。2021/11/03

清水勇

8
「なぜヒトだけが言葉を話せるのか」で言葉の起源を探ったが、この本は数の起源を探る旅で同様に楽しめた。著者は子供の頃「数」を使わない先住民族との生活経験を端緒とし世界中の言語の分析を通し幼児や類人猿の数認知の研究成果も活用してヒトが数を認知し数の言葉を生み出した経緯を丁寧に説明。驚いたのは哺乳類、鳥類、魚類も3つまでの数は正確にそれ以上の数は大まかに認知する能力を有すること。その中でヒトだけが数の実体を把握して使いこなし現在の豊かな文化を作り上げるには仲間同士で協働しようとする意欲が鍵であることは納得。 2021/10/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17780214
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。