出版社内容情報
『小公子』の作者が贈る、死への怖れを優しく拭い去る幻想的な表題作に、『秘密の花園』に連なる初邦訳のエッセイ2篇、童話を付す。
ひとは誰も自分や愛する人間の死を怖れ、永遠の命の存在を信じたいとあがく。不思議な〈視る〉力をもつ少女イゾベルを主人公に、その怖れを優しくぬぐい去るかのような幻想的な表題作は早世した長男への鎮魂の思いから生まれた。ほか、『秘密の花園』に連なるメイキング的エッセイ2篇、童話はいずれも初邦訳。再生を重ねてめぐりゆく命を謳った四篇は、『小公子』『小公女』だけではない、バーネットの大人のための美しい贈り物。
白い人びと/私のコマドリくん/気位の高い麦粒の話/庭にて
内容説明
人は誰も、自分や愛するひとの死を怖れ、死んだあとには何ものこらないのだろうか、という思いを抱えている。不思議な「視る」力をもった少女イゾベルを主人公に、その怖れを優しくぬぐい去るかのような幻想的な表題作は、早世した愛息への鎮魂の想いから生まれた。『秘密の花園』のコマドリ誕生に秘められたストーリーを南イングランドの四季の移り変わりのなかで綴ったエッセー、かのアンデルセンを思わせる童話、さらに、没後に少部数の特装本で出版され、アメリカ国内でも、今日読むことがほとんどかなわない遺作「庭にて」の三篇は、いずれも初邦訳。バーネットからの美しい贈りもの。
著者等紹介
バーネット,フランシス[バーネット,フランシス] [Burnett,Frances Eliza Hodgson]
1849‐1924。英国、マンチェスター生まれ。幼少時に父を亡くし、16歳のとき、母の兄からの招きに応じて一家でアメリカ、テネシー州にわたる。18歳で、家計を助けるため人気月刊雑誌へ短篇を送って採用され、匿名でデビュー。生活を支えるために数多くの大衆誌に書いたが、『ローリィんとこの娘っこ』(1877)で本格的に作家として執筆生活に入る。『小公子』(1886)、『小公女』(1905)、『秘密の花園』(1911)で物語作家としての地位を確立した。1924年にアメリカ、ロングアイランドのプランドームにて死去
中村妙子[ナカムラタエコ]
1923年東京に生まれる。1954年東京大学文学部西洋史学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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