出版社内容情報
ペスト菌の発見者イェルサンの冒険的生涯を描く傑作長編。百年前のアジアが舞台。北里柴三郎やランボーも登場。フェミナ賞・本屋大賞
ペスト菌の発見者としてのみ名を残すアレクサンドル・イェルサンの、奇妙な生涯を描く傑作長編。百年前のインドシナに渡り、伝染病が蔓延する香港、密林を踏破、辺境に住み着き、発明発見を続けてヨーロッパに戻らなかった。病理学者にして船乗り、兵士。北里柴三郎やランボーも登場。「スティーヴンソンのように異郷的、ヴェルヌのように神秘的!」と大評判。フェミナ賞・フナック本屋大賞などに輝く小説。
最終便/昆虫/ベルリンにて/パリにて/肘鉄をくらう/ノルマンディーにて/世界の中心の鉄塔/船上の医師/マルセイユにて/海にのりだす/二重生活/アルベールとアレクサンドル/機内にて/ハイフォンにて/貧しい人びとの医師/長い歩み/プノンペンにて/新たなリヴィングストン/ダラットにて/アルチュールとアレクサンドル/セダン族のもとで/香港にて/ナトランにて/マダガスカル島にて/ペストのワクチン/広東省にて/ボンベイにて/真の生活/ハノイにて/ニワトリ論争/箱舟/進歩の前哨/ゴム王/後世の人びと/果物と野菜/ヴォジラール街にて/機械と道具/キナノキ王/アレクサンドルとルイ/ほとんど過去の偉人/ベランダの下で/未来からきた妖怪/パストゥール団/海 謝辞
内容説明
ペスト菌(Yersinia pestis)にその名を留める、異端の人イェルサンの生涯を、徹底した取材と斬新な手法で描き、フェミナ賞に輝いた、めっぽう面白い科学史小説。
著者等紹介
ドゥヴィル,パトリック[ドゥヴィル,パトリック] [Deville,Patrick]
1957年生まれのフランス作家。ナント大学で比較文学・哲学を学んだのち、1980年代を中東、ナイジェリア、アルジェリアで暮らす。1990年代、たびたびキューバ、ウルグアイほか中米に滞在。1996年、「ラテンアメリカの若い文学賞」を創設、雑誌『Meet』を創刊、サン=ナゼールに「外国人作家と翻訳者の家」を創立し、現在もそのディレクターをつとめている。2011年、『リール』誌は、ドゥヴィルの小説『カンプチア』を年度最優秀作品に選出。イェルサンの生涯をえがいた『ペスト&コレラ』は、フランスの文学賞すべての候補となり、書店フナックによる小説賞につづいて、フェミナ賞その他の文学賞に輝いた
辻由美[ツジユミ]
翻訳家・作家。著書に『世界の翻訳家たち』(1995、新評論、日本エッセイストクラブ賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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