出版社内容情報
ナチス思想を刷り込まれ、祖国の正義と勝利を疑うことなく生きた少年少女の日々。若い目が捉えた「あの時」を痛みをおして今、語る。
内容説明
17歳で終戦を迎えた著者は、「軍国少女」から、戦後は価値の180度の転換を迫られた世代―自らの体験や実際に見聞きしたエピソードから生まれた20の物語。ナチスの支配下、全体主義の狂気に「普通の」人びとがのみこまれてゆくさまを少年少女の目を通して描く。
目次
スープはまだ温かかった
潔白証明書
九月の晴れた日
賢母十字勲章
十一月のある朝
追い込み猟
おとぎ話の時間
スカーフ
ランマー
会話
価値ある人とそうでない人
すっかり忘れていた
人形のルイーゼ
アメリカからの客
どこにでもある村
それには勇気がいる
守護天使
沈黙の家
お手本
輝かしき栄誉
著者等紹介
パウゼヴァング,グードルン[パウゼヴァング,グードルン][Pausewang,Gudrun]
1928年、当時はドイツ領のボヘミア東部ヴィヒシュタドル(現チェコのムラドコウ)に生まれる。女子ギムナジウム在学中の15歳のときに父親が戦死。17歳で、第二次大戦の終戦を迎える。戦後はボヘミアを追放され、母や弟妹とともに西ドイツのヘッセン州ヴィースバーデンに移住。1948年にアビトゥーア(中等教育修了資格)を得たのち教職に就き、1956年には南米に渡って、チリ、ベネズエラのドイツ人学校で教鞭を執った。1963年に西ドイツにいったん帰国して小学校の教師を務めたのち、ふたたび南米コロンビアに暮らし、1972年に帰国
高田ゆみ子[タカダユミコ]
1956年、大阪府生まれ。東京外国語大学ドイツ語学科卒業。東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oldman獺祭魚翁
キムチ27
つちのこ
星落秋風五丈原
Nobuko Hashimoto