出版社内容情報
ゲーデルの定理を“表からも裏からも”捉えたユニークな解説書。典型的な誤用例は定理を引用する前に必読。数学哲学の奥深さに触れる
内容説明
「革命」ばかりが語られてきた不完全性定理について、本来の定理としての醍醐味を語る。ゲーデル、チューリングをはじめとする驚くべき頭脳がシステムの性質を探る、創造性あふれる営みを垣間見る旅。しかも数々の誤用例を素材に、ゲーデルの定理では言えないことまでを徹底的に点検し、定理の射程を明らかにしている。認知科学、物理学、神学、ポストモダン批評など、思いつくかぎりの分野から誤用・誤解の事例がとりあげられている。誰もが陥りやすい錯覚や、緻密な考察の末の誤りも多く、著名な科学者の文章でさえ例に漏れない。同じ轍を踏まないためにもゲーデルの定理を引用する際にはとりわけ必読の書である。
目次
1 序
2 不完全性定理総論
3 計算可能性、形式体系、不完全性
4 不完全性はどこにでも
5 数学に関する懐疑と信頼
6 ゲーデル、心、コンピュータ
7 ゲーデルの完全性定理
8 不完全性、複雑さ、無限大
A 補遺
著者等紹介
フランセーン,トルケル[フランセーン,トルケル][Franz´en,Torkel]
1950‐2006。ストックホルム大学よりPh.D.(哲学)を取得。ルレオ工科大学(スウェーデン)計算機科学・電子工学科に講師として長年勤め、プログラミングを教えた。数理論理学と計算機科学が専門
田中一之[タナカカズユキ]
1955生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で、新しい算術独立命題を発見したハーリントン教授に師事し、Ph.D.を取得(1986)。現在、東北大学大学院理学研究科数学専攻教授。専門は数学基礎論で、とくに「逆数学」の研究で国際的に知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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