黙読の山

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622073192
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報



-目次-
Ⅰ ここにあるもの/黒のマジック/文豪/黙読の山/二人/力のかぎり/可能性/世の中の世界/美しい砂/高見順/チチチ/第三の書評/白鳥・内藤・桑原/文芸時評の百年/知らない思い出/「参考資料」のうたについて/結論の文学/宝物/コゼットは小雪/小さい日記
Ⅱ 青年の海/蛙のことば/隣りの瞳/砲弾/強い線/国語をめぐる12章/先生の課題/南方通信/通らない道/ガラスの窓/ブッツァーティ/都市と人物/飛躍/葛西善蔵と人びと/固い手紙/作品の一年
Ⅲ 挿絵の動き/詩集の卵/すこしだけ、まわりとちがう/目覚めたころ/光景の心/うしろの価値/再会/破格の風景/文庫の新世界/リストの冬/伊藤整/発表の場/三冊/作品集/国際交流の流行/箱根山から目薬/題名の内容/目のなかを通る/回覧板/おもかげ/いつまでも休息/読書

あとがき

内容説明

「批評は重いことばで書かれる必要はない。適切な記述こそが、重みをもつのだ」発見の喜びと、本への愛情。なればこその疑問や批判。二年ぶりのエッセイ集。

目次

ここにあるもの
黒のマジック
文豪
黙読の山
二人
力のかぎり
可能性
世の中の世界
美しい砂
高見順〔ほか〕

著者等紹介

荒川洋治[アラカワヨウジ]
1949年福井県生まれ。現代詩作家。1972年早稲田大学第一文学部卒業。詩集『水駅』(1975、書紀書林・第26回H氏賞)『渡世』(1997、筑摩書房・第28回高見順賞)『空中の茱萸』(1999、思潮社・第51回読売文学賞)『心理』(2005、みすず書房・第13回萩原朔太郎賞)、評論・エッセイ集『忘れられる過去』(2003、みすず書房・第20回講談社エッセイ賞)『文芸時評という感想』(2005、四月社・第5回小林秀雄賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yusuke Oga

24
そぎおとしそぎおとしで辿り着いた枯淡の境地。ヴォルテールのカンディードが気になった。「あれこれの議論をたたかわせながら進むこの哲学小説の結末は、簡単なもの。ああ、この世界はいったいどうなっているのだ。わからない。そうだ「畑でも耕そうか」というところで、終わり。」。なんじゃそれは!であるが、最後に「豆屋でもはじめようか」というあの素敵な小説を思い出したんで・・・。「南方通信」もよかった。人のことがわからない詩人からのお便りがずっと来る。なんて勝手なんだろう。面白い。2014/11/06

のんき

3
初めタイトルを見たとき「黙読の山」と勘違いしてしまった。山は山でもホントの山をテーマにしたエッセイだったので思わず苦笑した。よく知らない山の名前にはルビを振って欲しい、でないとただ黙読するしかない、という意味のタイトルだった。いつもながらの、読書にまつわるエッセイ集。著者とは好きな本の傾向は違えども、本に向き合う姿勢には共感できるところが多い。2012/08/03

黒田錦之介

3
簡潔。切れ味鋭く、いつも「真剣」2009/03/29

ちあき

2
散文の書き手としても評価の高い詩人による本についてのエッセイ。とりあげられているのは情報の集積としての本でなく、「読む」という体験を通してその意味があらわれてくるような本。短めの文章が多いが書きとばした感じはない。話題の使いまわしはもちろん、一度表出した感情や思考をついなぞってしまったような箇所が見あたらないのだ。対話の姿勢を欠いた相手や見苦しい言い訳で盗用を糊塗する表現者はきびしく批判されている。しかし、その言葉は言葉として鋭く磨かれたものにすぎず、居丈高な身ぶりとは無縁である。じっくり読むに値する本。2010/07/14

まし

1
エッセイ集。著者ならではの、こだわりが面白い。様々な小説家が紹介されているけど、ブッツァーティを読んでみたいと思った。2016/08/07

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