丸山真男との対話

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 215,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071235
  • NDC分類 311.21
  • Cコード C1036

出版社内容情報

丸山眞男の最初の弟子として、1947年の第一回丸山ゼミに参加して以来、つねに丸山のそばで距離をとりつつみずからの政治学を実践してきた著者が、はじめて纏める論集である。

他者を理解するとはどういうことか――イラク戦争はじめ9・11以後の世界を生きるわれわれにとっての〈他者感覚〉の重要性を訴える書き下ろし「丸山眞男との未完の対話を持続するために」、60年代前半から、初期には藤田省三ともども丸山の死の直前まで一貫したテーマの下につづけてきた〈正統と異端〉研究会の詳細を描いた「『正統と異端』はなぜ未完に終ったか」、〈市民社会〉と〈国民国家〉を論じた丸山への問題提起の論文「丸山眞男と市民社会」、丸山没後にまとめた「日本政治思想史学における丸山眞男の位置」を中心に、その今日的意味を思考する。

その他、「丸山眞男と軍隊体験」「丸山眞男と日本の政治学」「『戦争責任論の盲点』の一背景」など全13編。近くにいた人間ならではの具体的な証言と研究者としての距離感がうまくブレンドされた、他の人には及ばない丸山の思想と人の姿を伝える。

石田 雄(いしだ・たけし)
1923年青森市生まれ。「学徒出陣」から復員後1949年東京大学法学部卒業。同学部助手をへて1953年東京大学社会科学研究所助教授、1967-84年同教授。その後千葉大学(1984-89)、八千代国際大学教授(1990-96)。その間、ハーバード大学調査研究員、ハワイ東西文化センター高級専門員、エル・コレヒオ・デ・メヒコ客員教授、オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ客員教授、アリゾナ大学客員教授、ダル・エス・サラーム大学(タンザニア)客員教授、ベルリン自由大学客員教授、西ベルリン高等学術研究所研究所員を歴任。東京大学名誉教授。著書に『権力状況の中の人間』(2001、影書房)『記憶と忘却の政治学』(2000、明石書店)『自治』(1998、三省堂)『社会科学再考』(1995、東京大学出版会)『増補 市民のための政治学』(1993、明石書店)『平和・人権・福祉の政治学』(1990年、明石書店)『日本の政治と言葉 上下』(1989、東京大学出版会)『日本の社会科学』(1984、東京大学出版会)『近代日本の政治文化と言語象徴』(1983、東京大学出版会)『「周辺から」の思考』(1981、田畑書店)『現代政治の組織と象徴』(1978、みすず書房)『日本近代思想史における法と政治』(1976、東京大学出版会)『平和と変革の論理』(1973、れんが書房)『メヒコと日本人』(1973、東京大学出版会)『日本の政治文化』(1970、東京大学出版会)『政治と文化』(1969、東京大学出版会)『破局と平和』(1968、東京大学出版会)『平和の政治学』(1968、岩波書店)『現代組織論』(1961、岩波書店)『近代日本政治構造の研究』(1956年、未来社)『明治政治思想史研究』(1954、未来社)。その他英語著作。


-------------------------------------------------------------

関連書:
『丸山眞男書簡集』全5巻

内容説明

“他者感覚”の重要性を訴えた「丸山真男との未完の対話を持続するために」ほか全13編。長年の親交と“距離の思考”が生んだ具体的な証言と現代政治への問い。

目次

1 緊密な接触の体験から(丸山真男との未完の対話を持続するために―「他者感覚」の意味を中心に;『正統と異端』はなぜ未完に終ったか)
2 多様な視角から(日本政治思想史学における丸山真男の位置―「緊張」という視角を中心として;丸山真男と日本の政治学 ほか)
3 「市民社会」と「国民国家」(丸山真男と市民社会)
4 回想と解釈(「戦争責任論の盲点」の一背景;遺稿となった龍渓論 ほか)

著者等紹介

石田雄[イシダタケシ]
1923年青森市生まれ。「学徒出陣」から復員後1949年東京大学法学部卒業。同学部助手をへて1953年東京大学社会科学研究所助教授、1967‐84年同教授。その後千葉大学(1984‐89)、八千代国際大学教授(1990‐96)。その間、ハーバード大学調査研究員、ハワイ東西文化センター高級専門員、エル・コレヒオ・デ・メヒコ客員教授、オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ客員教授、アリゾナ大学客員教授、ダル・エス・サラーム大学(タンザニア)客員教授、ベルリン自由大学客員教授、西ベルリン高等技術研究所研究所員を歴任。東京大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

1
【メモ】「状況に対応しながら主体的に動いた丸山の思想の変化と連続性の両面を捉えること」の重要性を言う筆者は、①総力戦の時代②「戦後啓蒙」の時代③六〇年安保の時代④全共闘の時代⑤冷戦終結後の時代に分ける。☛丸山眞男集、座談の通読の必要性/『正統と異端』について考える際、数少ない丸山自身の発言を除けば石田雄のこの文章は非常に示唆的/石田雄の古層論評価→勇み足☛それこそ丸山思想史の変遷と背景となる問題意識を捉えること/丸山政治学の位置付け☛その点、弟子である石田雄の著作を読んでみるのは意味があるかもしれない2013/03/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/277652
  • ご注意事項

最近チェックした商品