内容説明
書物は世界を帯びている。ジャンルを超えた綿密広範な史料渉猟から書物を結ぶ有機的関係を捉え、日本中世の知のネットワークを鮮やかに呈示。文学と歴史学に架橋する画期的「書物史」の誕生。
目次
序 書物史の方法―『本朝書籍目録』を素材に
1 中世の書物世界の枠組み
2 書物の表と裏
3 王法と仏法の言説
4 説話の文法
5 書物世界の再編
終章 読者と観衆の誕生―『野守鏡』と絵巻
著者等紹介
五味文彦[ゴミフミヒコ]
1946年山梨県に生まれる。東京大学文学部国史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。神戸大学講師、お茶の水女子大学助教授、東京大学助教授等を経て、現在東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。文学博士。文学や絵画まで含む多様な史料を精力的に読み込み、日本の中世を政治・社会・文化の多面にわたって広く捉える研究をつづけている
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