出版社内容情報
天と地を結ぶ橋=エッフェル塔の記号論を創始したテクストに、マルタンによる傑作写真55点併収。
内容説明
天と地を結ぶ橋=エッフェル塔の記号論を創始したバルトの記念碑的なテクストに、ナダール賞マルタンによる写真55点を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
保山ひャン
1
「エッフェル塔は、純粋な見世物であり、絶対的な象徴であり、無限の隠喩である」と、ロラン・バルトは書いている。フランス革命百周年と、万国博覧会(産業)を意味するものだったはずのエッフェル塔が、たちまちのうちにデモクラシーではなく、パリの象徴になったことの分析も。エッフェル塔が「無用」のものであることによる作用、というか、これはもう、一種のイリュージョンなんじゃないかな。2015/01/17
新井徹
1
スカイツリーオープンを前に塔の記号的意味とは?「エッフェル塔は、ものを見る対象であり、見られる視線なのである」この両義性。「高級住宅街の富は、まさしく西のほうに向かい、東側は貧しい街にとどまっている」。東京の発展と符号する。「ノートル=ダムからエッフェル塔に自然に移譲されたのは、要するに、高い位置から生ずるこの守護の機能なのである」。ただ、同じ塔である東京タワーとスカイツリーでは、意味が異なってくるだろう。「エッフェル塔は、時代の空虚な記号として存在する」。一方は昭和の象徴として、他方は平成のそれとして…2012/05/03
オペラ座のカニ人
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ロラン・バルトがエッフェル塔について、色々と述べていたが、良く理解でくなかった。1889年にフランス革命百周年と万国博覧会を記念して建造された。写真も多数掲載されているが、あの時代に建てられたのは凄いって思う。東京タワーも凄いけど、フランス人は凄いって思う。2023/05/28