出版社内容情報
世紀末ウィーン、『夢判断』の衝撃、ユング、狼男… 20世紀の象徴的人物の伝記決定版。全2冊。
内容説明
世紀末ウィーンの細部から『夢判断』の衝撃、ユングとの交友と決別、ドーラや鼠男、狼男など患者の様子ほか、フロイトにまつわるすべてを時代のうねりと共に描き尽くした伝記決定版。
目次
基礎 1856‐1905(知識欲;理論の形成;精神分析)
彫琢 1902‐1915(闘う創始者の肖像;精神分析の政治;治療とその技法;拡大と内包)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
暗頭明
4
上巻読了後、早2週間前後経ち下巻を読み進めていてふと気付くと、もうフロイトは「大家」なのである。ルー・アンドレス-=ザロメと昵懇なのである。大家になる過程やザロメとどう交友を結んだのか、他、判然としない。十中八九、私の途切れ途切れの読書が原因だろう。とはいうものの読書の醍醐味を、言い換えれば一級の人(対象のフロイト、筆者ゲイ)の思考を辿る楽しみを味わえている。付箋は夥しいが引用はどうしたものか。下巻読了時?それとも再読時?うーむ。2017/09/23
ZEPPELIN
3
分厚い伝記の上巻。少々複雑な家族関係や、ユダヤ人であることの苦労など、決して順風満帆とはいえない少年〜青年時代。また、相手がブロイアーにしろフリースにしろ、フロイトによる依存は強く、それから幻滅し、最終的には敵対していくという繰り返し。そのおかげで壁を乗り越えられたことを考えると、この異常な依存も必要だったということか。そして、間違いなく愛してはいるものの、安らぎや癒しの対象とはあまり言えなかった妻や子供たち。やはり天才の孤独というものは凡人には理解しえないものである2015/03/08
Masako Yamada
2
わかりやすいです。フロイトは人間関係のごたごたのあるひとですが、どういう事情で、弟子や同志と対立していったかがよくわかります。フロイトというひとは策士なのですが、それでも苦労しています。 ピーター・ゲイが、ここの資料を調べていたらフロイトのこの論文はもっと深まったのに、と悔しそうに書いているのがいいですね。こういう熱っぽい書き手、きらいじゃないです。フロイトの学説のみならず人間くさい動きがわかります。 2018/09/12
tamioar
1
3年くらい読んでた気がする。2018/09/25