出版社内容情報
人間は自分たちの衣服からどのようにして意味を作り上げるのか? モードの意味作用をさぐる。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
8
今読むと、パロディっぽさが微塵も感じられないことに驚く。「シリアスな笑い」すらあれへん。ということはきっとこれは、闘争の書だったのではないか?事物の価値が元から与えられたものではなく、書かれた言葉によって価値づけられてナンボのもんだ、というアイデアを世の中にぶつけるという闘い。「すべての記号の存在は…周囲から与えられる」「選択の自由のないところには意味も存在しない」「理解するとは共犯者になることだ」微細な分析の合間にそこそこに置かれた箴言にドキッとさせられるおかげで、長丁場読み進めることができた。2013/02/08
猫またぎ
2
「なに、この本?」「ロラン・バルトです」「ウランバートル?」と冗談を言ってきた先輩が懐かしい。2023/10/08
みか
1
ロラン・バルトは、「第二次世界大戦末から1980年代にかけてフランスの文化的生活を支配した知的流行のほとんどに関わりを持った」戦後を代表する知識人の一人です。彼は、ソシュールが予見した記号の科学を『記号の原理』において体系化し、本書『モードの体系』では、その記号学原理をファッションの世界に応用したと言えます。彼は、衣服の写真、すなわち「イメージとしての衣服」ではなく、衣服を描写するキャプション、すなわち「書かれた衣服」に注目したのです。 2007/08/10
Akihiko Nakano
0
十分に理解できていないので、しばらくたったら読みなおすこと。2014/05/16