内容説明
本書には『月世界旅行』(1902年)から『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)まで、100年以上の歴史をもつSFのデザインを調査・分析した結果から抽出した、現代のデザインに生かせる141のレッスンが収録されている。最高のデザインをSFから学びとること、SFのデザインを仕事に活かすことを目的として、通信や学習、医療など人間の生活を手助けするためにSF世界ではデザインがどのように活用されているのかを読み解く。
目次
セクション1 SFユーザインタフェースの要素(サイエンスフィクションから教訓を学ぶ;機械式コントローラー;ビジュアルインタフェース;立体投影;ジェスチャー;音のインターフェース;脳インターフェース;拡張現実;擬人化)
セクション2 SFのインタフェースと人間の活動(通信;学び;医療;性的行為;SFの先へ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月世界旅行したい
8
「マイノリティ・リポート」のしぐさを読み取るインタフェースが好きです。2015/05/08
in medio tutissimus ibis.
2
技術の進歩って早い。現実が結構ここに出てくる映画を追い越しちゃってて隔世の感があるが、原書が出て10年もたってないのだ。人間は人間と交渉する性質があるので人間が最高のインターフェイスだと言っているけれど、同時にそれが期待値が高くなりすぎて一番難しいんだなって言うのも実現され具合からわかる。非人間的なインターフェイスは完成度はともかく大体実現されてる感。2022/01/21
ニッポニテス的遍歴
2
☆=4/5 ページを捲るごとに脳汁が頭蓋骨を決壊させんばかりに放出される。 SFとインタフェースデザインは幸福な共存関係にあるのだな。 読んでいくと、各事例に当てはまりそうな色んな作品が思い出された。そうか、『神への長い道』の知性増幅神殿は「教育インターフェース」と解釈できるわけか。『ソラリス』の「海」が作り出した人間のコピーは「擬人化」を活かしたインターフェース(マイクロソフトでいうとこのクリッピー)だったのか。 あぁ 理解がもたらす愉悦。 2021/03/04
7a
2
これはまた面白い本だねー。SF映画で見られるUIを検証して、実用するとしたらどのようにデザインを気を付けるべきか(技術的に実装する術は載っていないので悪しからず)説明している。擬人化インターフェースの章が興味深い。ロボットを人間に寄せないのは期待値を下げるためとか、気色悪さを避けるため(不気味の谷)とかね。pepper動かすときの考え方に使えそう。あと今は亡きオフィスアシスタントはやっぱりほとんどの人から嫌われていたのだね。私だけじゃなかったのね(笑)2016/05/12
satto
1
少し翻訳が固すぎて読みづらい気もしたけど、内容はとても興味深かった。ある意味当たり前だけど、特にジェスチャーインターフェースやホログラムをAR的に使う技術は映像的にはすごくかっこいいけど、実用的にするにはすごく難しい。見たことない映画が多かったので、映画と一緒に読み合わせたいところ。2014/10/10