内容説明
文章の良し悪しは内容に大きく左右される。陳腐な内容がいい文章で綴られることはない。読み手の共感を得るにはどうすればよいか。実践的で基本的なポイントを解説。
目次
第1章 文章の基本の基本(文章論より、まず書き慣れること;書き始める前に何を書きたいかを正確につかむこと;禁止事項・文章の意図がつかめない事実や印象の羅列;テーマが絞れると羅列の傾向は自然の解消する ほか)
第2章 基本プラス・アルファー(スキ間風の吹き抜ける文章;主語を明確にすることなど;作文の効用から自分史へ;はやりのことば、表現について)
著者等紹介
宮部修[ミヤベオサム]
1937年東京生まれ。青山学院大大学院英米文学研究科修士課程修了。’64年読売新聞社入社。編集局地方部静岡支局、文化部。教育欄、読書欄、文化欄デスクのあと、出版局参与としてベストセラーをプロデュース。著書に「インタビュー取材の実践」など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lemonado
3
今まで読んだ文章のHowto本の中で一番わかりやすかった。うまい文章の例よりも、下手な文章のほうが自分にありがちだなと思えた。特に接続詞に囚われずに、文章のスキマを作れとあったのが衝撃で納得だった。2022/08/22
遠藤三春
3
読みやすかった。文章苦手な自分としては、当たり前だけど気を付けなければならない部分を再確認できた。とりあえず、メモを書く。羅列しない。理屈づめはやめるなんかを気を付けたい。日々周りを意識して生きていきたい。2013/03/18
椿姫
1
趣味で小説を書いており勉強のために読みました。作文を書く人のための指南書でしたが、発見が多くありました! 全ページ通して辛口ですが、押し付けられているようには感じず興味深く読めました。やってはいけない禁則事項のほか、終盤には小説を書く人のための助言も少しあり。読み手から意図しない解釈、深堀りをされる場合は、文章がわかりにくいから起こりうるとの事で目から鱗でした。変に高尚な文章を目指すよりも、まずは「誰が読んでもわかりやすい」文章を書くことが大事だと改めて痛感しました。作文もですが簡単なようで難しいです。2023/12/15
明海 似空
1
いざ作文を課題とすると、殆どの学生が似たような内容であり、事実をただ羅列してしまい、個性が見えてこない。これは本著で紹介される文章をダメにする条件の一つであるといえる。では、どのような過程を経れば克服することが出来るだろうか。 著者の記者、および大学での講義の中で出会った千人程の学生に対する課題から、良文、悪文を具体例として、自身の経験を交えながら分析を述べている。時折厳しい表現も見受けられるが、あくまでも初心者の文章苦手意識を払拭することを目的としている。本著は2章14編から成る指南書。
阿品
1
筆者が学生の作文の中で読むのが苦痛な文章の特徴を①事実の羅列②理屈詰め③興味をひかない一般論の三つをあげてそれに言及している。書き慣れること、ちょっとした個性をだすこと、メモの取捨選択、客観性の本質などはっとさせられるものが多い。体言止めや文章のすき間など普段意識しない部分もあり読む時書く時どちらにも注意を向けたい。2015/06/07