内容説明
光は未来からやってくるか?ビッグバンからブラックホールまで、最新の宇宙論を通して“時間とは何か”“空間とは何か”に迫る。
目次
1 時間とは何か、空間とは何か
2 相対性理論
3時間の矢
4 ブラックホール
5 宇宙の誕生と進化
6 時間の逆流する宇宙
7 究極の宇宙論を求めて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchi
2
この宇宙が『閉じた宇宙』だとすると膨張から収縮に変化する。収縮に転じると時間が逆に進むという。割れたガラスは元の姿に、老人は若返える。今の僕らから観測すればそういうことになるんだが、しかし時間が逆流する世界にいる人が観測すれば、僕等と同じ、ガラスは割れ、老人は死に向かい現在の僕等の感覚とは何ら変わらない。ということは今もしかしたら僕等も時間が逆流してる世界に居るのかも知れない。興味深いのはその境目にいる人。その人達にとっては時間が反転する時に時間が止まってしまうのだ。なるほど確かにそうだが・・・はたして。2015/11/14
死の舞踏
0
時間の矢の向きが熱力学第二法則で説明できると言われている理由にやっと納得が得られた。エントロピーを永遠記録していったら一定の値を取り続けて減少することもあるかもしれない。しかしその後増えて、また一定になる。これは時間反転対称なのだ。しかし初期時刻をどこに取るかだ。宇宙が低エントロピーで始まればエントロピーは増大し、それが時間の矢として感じられるという仕組みである。方程式も大事だが「境界条件」が大事になってくるかもね。素粒子のTの破れ(CPの破れ)とマクロな時間の矢の関係はまだ分からないらしい。2014/01/21