出版社内容情報
リーマン・ショックの発生時、財務官を務め、事後処理をIMF副専務理事として担当した篠原尚之・東京大学教授の回想録。100年に1度の金融危機といわれ、多くの金融機関や企業が倒産したリーマン・ショックが発生してから、2018年9月でちょうど10年になる。 本書は、リーマン・ショック発生当時、財務省で国際関係を統括する事務次官級ポストの財務官(07年10月?09年7月)を務め、事後処理をIMF副専務理事として担当した篠原尚之・東京大学教授の回想録である。リーマン・ショックでは、三菱UFJが米証券大手のモルガンスタンレーに出資するなど、日本は火消し役の立場でもあったが、篠原氏は、当局担当者として交渉にかかわっている。世界規模の金融危機のど真ん中で、如何に各国政府と協調し、対応したのか、当事者が、その全てを語る。株価が上昇し、バブルが懸念される今こそリーマン・ショックの教訓から学ぶべきことは多い。
篠原尚之[シノハラナオユキ]
著・文・その他
内容説明
世界を震撼させたリーマン・ブラザーズ破綻から10年「100年に1度の金融危機」から学ぶべき教訓とは…。財務省で国際関係を統活する責任者であった著者が、如何に各国政府と協調し、世界規模の金融危機に対応したのか、主に為替政策を中心にその実体験を明かす。
目次
第1章 リーマン・ショックと為替政策(リーマン・ショック前後の為替政策(概観)
パリバ・ショックとサブプライム問題 ほか)
第2章 G20首脳プロセスと日本の貢献(第1回G20首脳会合(ワシントン)(2008年11月15日)
IMFへの1000億ドルの融資枠供与 ほか)
第3章 リーマン・ショック後の日本のアジア支援(韓国との協力;インドネシアとの協力 ほか)
第4章 東アジアの金融協力の行方―チェンマイ・イニシアティブのマルチ化を巡る交渉を中心に(CMIマルチ化を巡る日中間交渉の最終局面;CMI前夜―アジア通貨基金(AMF)構想 ほか)
第5章 リーマン後の国際金融政策の動き(IMFで働いて;欧州債務危機の特色 ほか)
著者等紹介
篠原尚之[シノハラナオユキ]
東京大学政策ビジョン研究センター教授。元財務省財務官、前国際通貨基金(IMF)副専務理事。1953年山梨県生まれ。1975年東京大学経済学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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