出版社内容情報
藻谷浩介氏(「里山資本主義」)×平田オリザ氏(「下り坂をそろそろと下りる」)初の対談!!
「将来は絶望」と言われて久しい日本。確かに、少子高齢化が訪れ、長年デフレにあえいだ経済はいまも低成長を続けている。日本に住んでいるとこうした状況に閉塞感を感じざるを得ない。
だが、ひとたび視線を海外に向けると、逆に世界で日本に匹敵する豊かな国がほかにあるだろうか? 治安がよく、経済的に豊かで、宗教のタブーも少なく、文化的な伝統もある。居ながらにしてあらゆる商品が手に入るだけでなく、アニメやゲームなど最新の文化もあふれている。その証拠に日本を訪れる外国人観光客は年々増加している。
現状を楽観しすぎないことも重要だが、我々は悲観し過ぎではないのだろうか。この国に足りないものがまだまだあるのは事実だが、現状でも間違いなく美しく豊かな国であることを、まず認める必要があるのではないだろうか。
藻谷浩介氏は「データを見れば現状は悲観しすぎ。この国には豊かな蓄積がある」と断言する。岡山県奈義町の合計特殊出生率は全国平均を大きく超える2.81。自治体と住民の協働で進めた取り組みが実を結び始めている。
「元気な地方に面白い人材が現れている。下りの先に未来が見えてきた」と語る平田オリザ氏は、介護演劇や認知症演劇の試みを紹介。ユニークな取り組みの向こうにこの国の将来像が見え隠れする。
経済成長がなくとも、幸福な国家は実現可能と語る両氏。高度成長時代の世界観を捨て、低成長時代にふさわしい「コラボ社会」を目指すことが、美しいこの国の活力を呼び覚ます。
ピンチにこそチャンス」を見いだす二人が、これからを担う世代にむけてこれからの希望を語る!!
内容説明
下山の時代を、より“おもしろく”。
目次
1章 上り坂から下り坂へ、時代の節目を生きる(怒りの正体;言論の自由を断固守りたい ほか)
2章 地方の活力に学べ(銀行より劇団;子どもを産む活力 ほか)
3章 下り坂か、高原か(寂しい人をほめる;イノベーションで成長は無理 ほか)
4章 おもしろい生き方ができる、おもしろい国(なぜ就職しなければならないのか?;評価の奴隷 ほか)
著者等紹介
平田オリザ[ヒラタオリザ]
1962年東京都生まれ。劇作家、演出家。劇団「青年団」主宰。国際基督教大在学中に劇団「青年団」を結成。「東京ノート」で岸田國士戯曲賞。鳩山政権で内閣官房参与。大阪大COデザインセンター特任教授。東京藝術大特任教授
藻谷浩介[モタニコウスケ]
1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外90カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
壱萬弐仟縁
てつJapan
Sakie
tolucky1962