発掘捏造

発掘捏造

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  • サイズ B6判/ページ数 257p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620315218
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C0036

内容説明

日本人のルーツ探しのロマンに彩られた「最古の旧石器発掘」への挑戦が、実は自作自演だった。教科書の書き換えにまで波紋を広げた上高森遺跡での発掘捏造はなぜ起きたのか?一部で暴走する考古学と、それを止められなかった学界の体質。さらに報道のあり方と使命を、毎日新聞旧石器遺跡取材班が自戒も込めて総括・検証する決定版報告。

目次

第1章 スクープの背景
第2章 取材活動の開始と推移
第3章 決定的瞬間をとらえる
第4章 報道の影響と課題
座談会
シンポジウム「前期旧石器問題を考える」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

86
「神の手」と呼ばれた考古学者によって捏造された石器の発掘。その発掘の現場を押さえようとする新聞記者とカメラマンの記録。発掘を捏造、私は考古学というものが全然わからないが歴史を作り出してしまうという行為の重大さはわかった。なにしろ教科書にまで載ったことなのだから。ただそのっことを鵜呑みにして報道したり賛美したりした側は全く責任はないのだろうか。前にあった細胞研究についても結局はなにやらもやもやしたままだ。捏造した経緯以上に受けた側の問題点も検証する必要があると思った。図書館本2017/11/27

ごへいもち

19
知識がないので「藤村発掘」のすごさがイマイチわからないのが残念。新聞記者って体力もパワーもすごいなぁ2013/02/28

ステビア

17
非常に価値のあるドキュメントと思う。面白かった。その後の考古学界がどうなったか、これから調べていきたい。2015/06/12

ふう

10
「神の手」と呼ばれたあるアマチュア考古学者による旧石器発掘捏造事件を暴いた毎日新聞のスクープの顛末。P.158からの7枚の連続写真だけでも圧倒的な雄弁さを物語っており、人気のない早朝の発掘現場や対決の場となるホテルの一室を想像すると今でもなんて言うか空恐ろしい気分になる。考古学という学問全体の在り方が問われたこの事件。一個人の犯罪と言うにはあまりに重い罪。あれから日本の考古学界は浄化できたのだろうか。2017/02/10

majiro

6
スクープを成し遂げたわけだから、これはこれで、とても価値のある仕事であったと思う。個人的には、学問的な未熟さをどう改善していくのか、というところに興味がある。こういう話のとき、いわゆる犠牲者の存在が悲しい。どんなにか辛い道のりかもしれないけれど、学問の発展のために貢献してほしかった。出発点がどうであれ、それだって、価値ある仕事には違いないだろうから。2014/12/26

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