内容説明
真っ先に「市場開放」すべきは日本の知識人業界だ!法曹界、ジャーナリズム、アカデミズム、論壇―様々な分野にはびこる「排外」の構造と心理を仮借なく暴く。
目次
はじめに 「ふつうの国」―ただし外国の知識人は受けつけない
第1章 法律家の上陸―弁護士がとりつく狭い橋頭堡
第2章 隔離される報道陣―外国人特派員
第3章 学問の府のアパルトヘイト―外面だけの大学教授
第4章 通り過ぎていく人たち―科学者と留学生
第5章 操作された対話―批評価にたいする脅し
結論 目を覚まして、日の光を浴びよう
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobu A
5
日米友好基金長官や大学教授として在日経験も長く、日本事情に精通していたからこそ書ける日本の島国根性に対する所謂暴露本。ジャーナリズムと教育を中心に筆者曰く知的産業の「知のカルテル」の存在を指摘。しかし、各国、各分野で排他性は少なからずあり、個人的体験が多く、国際比較も殆どないので客観性に欠ける。日本人の自分も賛同する箇所が多いが、日本人同士でも知の障壁を感じるし、1998年出版だけに情報が古いのが否めないのと当時と比べると、徐々にであるが、数値的にも国際化は進展している。構造的な問題は改善が非常に難しい。2018/10/20
myui
2
主にジャーナリズムの閉鎖性とアカデミアの閉鎖性の2部構成。アメリカ型の自由主義をあたかも世界標準のように、ヨーロッパの一部の例まであげて出してるが、そもそもそんな国ってアメリカ以外にあるのだろうか(日経による情報独占やジャーナリズムが報道の自由を制約しているのはおかしいが)。私が留学していた国で外国人がそれなりのポジションに付くには、その国の人よりも明らかに卓越した業績が必要。アカデミアの閉鎖性については同意する。日本の内側からは出せない過激な意見に真摯に耳を傾け、見直すべき部分を見直す価値はある。★★☆2010/05/17
hornistyf
1
日本人がいかに排他的かがわかる一冊。しかしここまで外国人差別が横行しているとは...2010/05/16