内容説明
日本の変貌に惑い、ライブツアーの狂騒に酔い、うつ病に苦しみ、友情に救われながら、今日もひたすらピアノを弾く。当代随一のジャズピアニストによる真摯で痛切なメモワール。精神科医・春日武彦との特別対談「ジャズとうつ」収録。
目次
第1章 終わりからの始まり―帰郷
第2章 アイスランドへ―内耳の奥の音楽
第3章 怒涛のライブツアー
第4章 デンマークの友人
第5章 中国演奏旅行ドタバタ顛末記
第6章 友人との約束
第7章 音楽は裏切らない―うつ病になって
第8章 マイ・フーリッシュ・ハート
著者等紹介
南博[ミナミヒロシ]
ジャズピアニスト。1960年東京都生まれ。東京音楽大学器楽科打楽器専攻卒業。1988年バークリー音楽大学から奨学金を得て渡米。1991年バークリー音楽大学作曲パフォーマンス課程卒業。帰国後は自身のグループを率い精力的に活動するとともに、綾戸智絵、菊地成孔、キャスパー・トランバーグらとも共演を重ねる。リーダーアルバムにソロ名義の『Touches & Velvets』『Elegy』、南博トリオ名義の『Like Someone in Love』『The Girl Next Door』、南博Go There!名義の『Celestial Inside』『From me to me』等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さえきかずひこ
2
己の人生が、音楽に救われ続けていると思わざるを得ない人であれば、必ず心を打たれるだろう。米国から留学を終えて帰ってきた著者が、バークリーで出会った北欧のジャズマンたちと、気の置けない交わりを深めていくさまが大変心地よい。2011/05/14
mok_zaki
0
今作も面白い。 ジャズメンの海外ツアーの話はハズレがない気がする。 多分かけない話も多いんだろうと思う。2015/08/29
Yusuke Osumi
0
『ボイコット・リズム・マシン2』で、南博さんの存在を知ったジャズリテラシーの低い私ですが、南さんの淡々と、かつセクシーな話し声で(もちろんピアノも)好きになりました。同書は、南さんのバイオグラフィを辿る上での重要な出来事を細かに綴っている、紛れもないエッセイだと思うんですが、端々に記されている風景描写がとにかく美しい。ジャズメンとしての徹底した美学の裏にある生真面目さがぶつかり合って鬱になってしまったのかなあと。素晴らしい文才に一気読みしてしまった、最近読んだ中では印象に残ってる本です。
Narihiro Hosoe
0
うつに苦しみながらも日々過ごしていく様子はまさに地獄に放り出され、その中で地獄の住人たちと戦いづつける南さんの姿が目に浮かぶ。しかし、読後感は異様にすがすがしく甘い気持ちにさせてくれる。2011/07/03
G2
0
サイコー!南博のライブ絶対いく!菊地さんとやってくんねーかな。。。2011/05/30