内容説明
若々しい魂を保つためには…苦労も病気も「資本」にするには…定年後に必須の新たな「発想」とは…。人生を楽しく畳む知恵。
目次
1 定年後を輝かせる「新たな仕事」
2 「不純」の大いなる効用
3 どうすれば運命を使いこなせるか
4 現実を受け止められないとき、行き悩むとき
5 問題は「どう生きたか」
6 人生の思いがけない「からくり」を知る
7 遠距離「世間」のすすめ
8 「自分の時間」を管理する知恵
9 ささやかだけれど贅沢な生き方
10 自分なりの「始末のつけ方」
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年9月、東京生まれ。聖心女子大学卒。幼少時より、カトリック教育を受ける。1953年、作家三浦朱門氏と結婚。NGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」(通称JOMAS)などを通して、世界に視野を広げた精力的な社会活動でも注目を浴びている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
京 遊
10
『始末』というとネガティブな印象だが、人生を終えるときは生まれたときと同様に何ももたないと捉えられるし、始めがあれば終わりもあるのが自然で、本来は "折り目正しい" 言葉だというのが曽野氏の主張である。 自分の親よりも年上な著者の本書を読むのは自分には少々早かったのかもしれないが、インフラに恵まれ衣食住に満ちた状態が "普通" の中で、他人とは違った自分の価値観で冒険をして自身を評価できるようになれればベターだという「老年期を生きる」コツのようなものを知り得ることができたのは良かったと思う。2022/08/14
みみりん
8
最近著書を読んでいなかったが曽野綾子氏らしい内容。自分もこうありたい。信仰は無いけど。2023/03/30
Endo Takafumi
8
まだ読むには早いのかと思いつつ、読んでみると潔い人間になるための金言がいっぱい。でも読後はまだまだ自分にはそれを実践できないなという実感が一番でした。精進精進。2015/11/29
のり
4
「自分の始末」の意図するところは、できるだけあらゆる面で他人に迷惑をかけずに静かにこの世を終わること。「してくれない」という言葉を発する人は年齢に関わらず老化が進んでいる。「してくれない」と発すること、時々あります。老化現象のひとつと捉えることはなかったので、気をつけようと思いました。人が自分の思うとおりにやってくれない、というのは単純なことだが、人は他人を変えたがる。2015/03/21
としき
3
再読本。50歳過ぎてから、あれもしよう、これもしたい。あの人に会いたい、これにもチャレンジしたいと、もがきながら生きた証、爪痕を何か残そうとあがいている。でも、母胎から裸一貫で生まれた身、最後も一人で何一つ残すこともなく消え去ることが、自分の始末なのだ。先日、とある人に「もういつ死んでも後悔しない」と言われた。信じられない言葉だったが、本を読んで少し腑に落ちた。何かを成すのでも、残すのでもなく、自分のやるべきことを淡々と成し遂げ、始末してきた自信がその言葉になったのだろう。その生き方が凛として美しい。2017/11/25