扶桑社文庫<br> 金正日の料理人―間近で見た独裁者の素顔

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扶桑社文庫
金正日の料理人―間近で見た独裁者の素顔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594058463
  • NDC分類 302.21
  • Cコード C0195

内容説明

こうして私は1987年8月の暑い日に、家族に見送られ成田を飛び立った。家族は、私が再び北朝鮮に、しかも3年間も行くということで、さすがに不安を隠せない様子だったが、私自身は違っていた。私の中には、何の不安もなかった。それどころか、北朝鮮に行けば、金正日はすぐまた私を呼び出すに違いない、そう確信さえしていた。しかし私は、その後自分の運命が180度変わることになろうとは、夢にも思っていなかったのである。日本人でありながら、金正日の専属料理人、そして友人として北朝鮮中枢で13年間を過ごした男の独占手記、待望の文庫化。

目次

第1章 初めての訪朝(寿司職人として謎の国・北朝鮮へ;金正日の前で寿司を握る ほか)
第2章 金正日の料理人となる(チャンス到来、再び北朝鮮で仕事をする;「十年間、私のそばにいてほしい」 ほか)
第3章 金正日の別邸(絶景の元山招待所;海に臨む昌城招待所 ほか)
第4章 私だけが見た金正日の素顔(金正日総書記とロイヤルファミリー;世界中の食材が並ぶ最高権力者の食卓 ほか)
第5章 北朝鮮よ、さらば(もう、北朝鮮には戻れない!;裏切りへの凄まじい監視体制 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

30
金正日の料理人―間近で見た独裁者の素顔。藤本健二先生の著書。北朝鮮の最大権力者であった金正日の専属料理人であった藤本健二先生ならではの視点で描かれた金正日の実像。権力者=傲慢不遜で攻撃的で我儘三昧の人間というレッテルを貼ってしまいがちだけれど、人間らしさ、人間的魅力を持つ素顔の金正日が垣間見える内容でした。2018/10/18

臓物ちゃん

8
80年代の北朝鮮に寿司屋を開店するためホイホイと平壌にやって来た著者は、偶然にも金正日に気に入られたことにより側近に抜擢!国民がガチで飢えて死んでる間にも美味いもんジャンジャン喰いまくるわプールやゴルフで遊びまくるわ超美人の奥さんが当たるわと、北朝鮮ものなのに悲惨な話が全く出てこない異世界無双ものかってくらいウハウハに著者が成功しまくるので悪いけど読んでて「早く粛清されろッ!」と思った一冊。酔っ払って寝てる間に金正日のイタズラで陰毛をツルツルにされた日本人って激レアさんの度がすぎるぜ。2021/06/13

西澤 隆

6
たぶんみなさんとは全然ちがう感想だと思うのだけれど、僕が本書から感じたのは「承認欲求というのは強い感情なのだなあ」ということ。藤本さんは繰り返し繰り返し、自分の技術を金正日が褒めてくれたこと、認めてくれたことを語る。金正日を通して「私は特別な存在なのだ」と実感することを繰り返しながら、いわば「承認欲求の麻薬」に浸っていく様子の記録のように思える。料理人の世界は名人達人が山のようにいる世界。一生懸命技術を磨き誠実な仕事をしてもこんな風に認められることはないもんなあ。今どうされているのだろう。せめてお元気で。2020/03/20

yesod

3
北朝鮮の米はおいしいということに驚きました。また寿司を握るのに高級すぎて合わず、日本の米で作り直したというくだりがあって、寿司飯は最上のお米が合うのでもないのだなと別のことで驚いたりしました。金正日氏については気さくな一面は垣間見た気がしましたが、素顔や国のことまではよくわかりませんでした。2012/08/18

ジョナサン

2
これが本当なら、すごいものを見てしまったという感じ…。著者の藤本氏の生き様というか、波乱万丈すぎてドキドキしました。テレビなどで見る不気味な独裁国家というよりも、藤本氏の純粋な姿勢が評価されたり、料理やプライベートを通して金正日氏と心を通わせたりと、北朝鮮のまた違った一面を見ました。政治の事はよくわかりませんが、この本を読んで…なんか良かったです。2011/12/26

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