内容説明
アダルトチルドレン、カジュアル過食、すぐキレる若者…時代によって多種多様化する心の病。これらすべての「心の病」の奥には、あなたも気づいていない本当の「わたし」がいる。本書では、精神科医である著者が、38人のカルテをもとに実際のカウンセリングの様子をリアルに再現。「本当のわたし」を見つけ、癒していく…。あのベストセラー「あなたの心が壊れるとき」の続編。
目次
ACブームの嵐のあとに残された心の傷痕
依存しないではいられない女性たち
恐怖の世界で浮遊する女性たち
性に翻弄されるかなしい女性たち
「失楽園」に群がる困った女性たち
なぜ、彼女たちは燃えつきたのか?
身体の痛みを訴える女性たち
カジュアル過食に走る女性たち
安易な自己実現を夢見る女性たち
「キレる時代」の申し子たち
子育ての重圧に敗れた未熟なヤンママたち
弱き者、汝の名は男なり
著者等紹介
高橋龍太郎[タカハシリュウタロウ]
1946年生まれ。愛知県出身。1977年東邦大学医学部卒。1980年慶応大学精神神経科入局。国際協力事業団の医療専門家としてのペルー派遣、都立荏原病院勤務の後、1990年東京蒲田に、タカハシクリニックを開設、院長となる。専攻は社会精神医学。デイ・ケア、訪問看護を中心に地域精神医療に取り組むとともに、心理相談、ビジネスマンのメンタルヘルス・ケアにも力を入れている。ラジオの『テレフォン人生相談』でもおなじみ
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感想・レビュー
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EAGLE
6
15年ほど前の本。時代背景がよく分かる精神科の相談だった・・・と思う。きっと今ならもっと違う相談内容なんだろう。しかし、精神科の敷居っていうものが随分低くなったなぁと感じた。ただの悩み事相談にも近いような内容もあった。お医者さんのほうが神経症になっちゃうんじゃないかって、心配になってしまう。とりあえず自分と向き合うことが大事なのかな?2012/12/16
かおる
1
ひとを取り巻く色々な環境。その重圧に耐えかねて歪んでしまった心は時に身体にまで影響を及ぼす。病んでしまった人たちが救いを求めて訪れる精神科医は、心の奥底に潜む原因を探り出し根底から治療を試みる。病気の原因はひとつではなく治療には知識と経験がものをいう。帯には「…若者を蝕む‟心の病‟を第一線の精神科医が癒すかつてない感動の一冊!」とあるが、「感動」かと言えば、そういう類のものではない気がする。 過去は変えられない。だから、今、どのように再出発するか、そんな分岐点に立って著者は患者を誘導しているのである。2016/11/20