内容説明
ホットスプリングズの陰の帝王オウニー・マドックスはスワガーとパーカー率いる摘発部隊の急襲を受け大打撃を被る。彼は怒りに燃え凄腕の武装集団一味を呼び寄せ復讐戦を挑んだ。両者、知略・謀略の限りを尽くしての銃撃戦が展開される。だが、アールは次第に孤立無援の状態に追い込まれてしまった。一方、永年彼の心の奥底に秘めてあった父チャールズの死の真相が部下の調査から明らかに…。練達のスナイパー、ボブ・リーの父アール・スワガーを主人公に展開される最新銃撃アクション巨編。
著者等紹介
ハンター,スティーヴン[Hunter,Stephen]
1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。現在はメリーランド州ボルティモアに在住し「ワシントン・ポスト」紙の映画批評欄チーフを担当。映画評論の著書1作のほか、長編小説を9作発表。『悪徳の都』本作は9作目
公手成幸[クデシゲユキ]
1948年生まれ。同志社大学文学部卒業。ハンター『狩りのとき』(扶桑社ミステリー)、T・J・マグレガー『霊能者狩り』(創元推理文庫)、マキャフリイ『ライアン家の誇り』(ハヤカワ文庫)など。大阪府在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
み
23
下巻は怒涛の進行でした。この時代のアメリカは、人種の溝が深かったんですね。アールさんの残り2作も楽しみです。赤ちゃんのボブさんの像が描けない…。2021/07/31
慧の本箱
19
終盤の怒涛のような展開。アールの父親。ボブにとっての祖父の隠された闇も一役買って、アール単独での徹底抗戦。よお~し!よくやったあ~!それにしてもあのフレンチーって??次回作にも登場するかしら・・。2022/09/15
對馬 正晃
7
まさに「やられたらやり返す!」な展開で、とても楽しめました!最後はちょっと超人的過ぎな感じは否めませんが、エンターテインメントということで☆ボブ・リー・スワガーなどの話が先行して発表され、その父アール・スワガーの話に戻るという順番は、スターウォーズ・サーガを意識したんでしょうか?(笑)2014/07/18
太郎丸
6
スティーブン・ハンターは話運びの中にスリルとサスペンスを演出するのが巧みな作家だと感じる。話の構造的には「ブラックライト」と似ているが、父と子の関係がまるで違うので、それはそれとして楽しめた。アメリカ流正義とマッチョイズムの負の側面を描いており、ただのハードボイルドに留まらない陰影があって良い。2021/10/24
コージ
6
ボブはベトナム戦争の英雄でボブの親父さんアールは太平洋戦争の英雄。どちらもタフで凄い。思えば「狩りのとき」は「極大射程」の後付けの名作。本作品は「ブラックライト」で殺された親父さんを主人公にしたアール三部作の第一作目。スティーヴン・ハンターは後付け作品の名人だな。2020/10/25