内容説明
1946年、酒浸りの日々を送っていた元海兵隊先任曹長アール・スワガーは硫黄島の戦功により名誉勲章を授与された。式の後、彼の前に二人の男が現れる。野心満々のガーランド郡検察官フレッド・ベッカーと伝説的な英雄である元FBIエージェントのD・A・パーカーだった。二人はギャングが牛耳る歓楽の街ホットスプリングズの浄化をもくろみ、その為に摘発部隊の編成を計画していた。彼らはその隊員を軍隊並に鍛え上げる役をアールに依頼してきたのだ。彼は承諾する。だが、妻からは子供が出来たことを知らされた。
著者等紹介
ハンター,スティーヴン[Hunter,Stephen]
1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。現在はメリーランド州ボルティモアに在住し「ワシントン・ポスト」紙の映画批評欄チーフを担当。映画評論の著書1作のほか、長編小説を9作発表。『悪徳の都』本作は9作目
公手成幸[クデシゲユキ]
1948年生まれ。同志社大学文学部卒業。ハンター『狩りのとき』(扶桑社ミステリー)、T・J・マグレガー『霊能者狩り』(創元推理文庫)、マキャフリイ『ライアン家の誇り』(ハヤカワ文庫)など。大阪府在住
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感想・レビュー
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佐々陽太朗(K.Tsubota)
29
感想は下巻にて。2023/10/09
み
23
ボブさんのパパが、除隊後のお話し。ボブさんは、ちょうどお腹に。既読の最後の頃のパパとは印象が違います、歳と経験で変わったんでしょうね。サムさんは変わらず、フランチーさんは最初から小狡い奴だったのね、と彼らの若い頃が分かります。2021/07/31
慧の本箱
21
『極大射程』から手にした主人公ボブ・リー・スワガーの父親アール・スワガーの物語となる本書。ボブがベトナム戦争の帰還兵でその父アールは太平洋戦争の帰還兵。その高い戦闘能力によって親子共に名誉勲章を受章している。そんなアールに誘いの言葉が・・・・。身重の美しい妻と人知れず抱え込んでいるPTSDからくるアルコール依存症。そして今一つの秘密。気になりながら下巻へ。2022/09/11
コージ
8
再読。太平洋戦争の英雄、アールを隊長としたFBIの精鋭を集めた特殊部隊が悪徳の都ホットスプリングスの悪の統括者をぶっ潰す話。アール・スワガー三部作の第一作目は発売当時に読んだ切りで全く内容は覚えていないので新鮮。終戦一年後のアメリカの陽気な雰囲気や根深い黒人に対する人種差別。ギャングが統括する賭博場、娼館、温泉。その当時の時代に入り込めた感覚になれる。下巻ではアールの知られたくない過去やアールの親父さんの過去の話も出てくるみたい。どう話が展開するのか覚えていないから下巻が楽しみ。2020/10/21
對馬 正晃
8
序盤はちょっと苦戦しましたが、中盤辺りから緻密で緊迫感のある銃撃戦が展開されて、さくさく読めました!この辺はスティーヴン・ハンター真骨頂ですね☆下巻でどう動くか楽しみです!2014/07/12