扶桑社ミステリー<br> ヴェネツィアで消えた男

扶桑社ミステリー
ヴェネツィアで消えた男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784594021955
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ヨーロッパで活動する画商レイは最近、妻ペギーを亡くした。妻は自殺だった。「彼女を自殺に追い込んだのは君だ」と妻の父コールマンはレイを非難し続ける。ヴェネツィアに旅行中、コールマンはモーターボートから突然レイをつきおとす。九死に一生を得たレイは身を隠し、相手に出方をうかがう。レイの視線を感じつつも、コールマンは平然と次の機会を狙う…。迷路のような水の都の光と影のなか、殺意が交錯する。巨匠ハイスミスが南欧イタリアを舞台に選び、旅情豊かに描いた心理サスペンスの傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

井戸端アンジェリか

19
裕福な青年と画廊。あら、どこかで見知ったような気も致しますが、やっぱり面白いハイスミス。必ず作品に出てくる誰かへのお土産を買うシーンが大好き。ヴェネツィアで本当に消えた男はどっちなんでしょうね。暇を持て余したお金持ちたちのゲームに思えます。2019/12/20

のじ

4
再読。ヴェネツィアをレイと一緒に見ているような気持ちになる。だけどもこの複雑なオトコの行動基準はやっぱりよくわからない。自殺した妻のことは書かれているけれど、かなり浮世離れした性格で想像しにくい。これの前に読んだ「ふくろうの叫び」に続き、なぜ結婚した?と思ったりする。まあこっちの方がわかる気はするけれど。命を狙われたりする話なのでちょっとどきどきします。2017/09/16

リプリー

3
狙う側と狙われる側のヒリヒリしたサスペンス。 実にハイスミスらしい乾いた人物描写で、これがまぁたまらない。 さすがに「警察にさっさっと言えよ」と思わないこともなかったが、ヤッパリ、ハイスミスは面白いと思えた一作。 2017/11/04

h

2
父親を殴ったことはべつに誇らしいとは思わなかったが、自分の主張を通したことは誇らしかった。その争いの直後、彼は父が安っぽいとみなしているエステルという名の女の子とも堂々と付き合い始めた。父はエステルとデートするたびに車を使うのを禁じていたが、ついにまったく車を貸してくれなくなった。そこである晩、コールマンは黙って車をガレージから出し、両腕を広げて私道に立ちはだかる父親に向かって、スピードこそださなかったがじりじり前進した。父親は車の前から飛びのき、怒りにまかせて走りすぎる車の屋根をこぶしで叩いた。2017/10/23

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