扶桑社ミステリー<br> ブラック・アイス

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扶桑社ミステリー
ブラック・アイス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 551p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784594014179
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

モーテルで発見された麻薬課刑事ムーアの死体。殺人課のボッシュはなぜか捜査から外され、内務監査課が出動した。状況は汚職警官の自殺。しかし検屍の結果、自殺は偽装であることが判明。興味を持ったボッシュは密かに事件の裏を探る。新しい麻薬ブラック・アイスをめぐる麻薬組織の対立の構図を知ったボッシュは、鍵を握る麻薬王ソリージョと対決すべくメキシコへ…ハリウッド署のはぐれ刑事ボッシュの執念の捜査があばく事件の意外な真相。『ナイトホークス』に続く傑作ハードボイルド第2弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

298
【原書】前作では明らかにされてなかった、ボッシュの生い立ちがつぎつぎと。普通ブラックアイスといえば、冬の日の凍った路面を言うが、ここではヘロイン混成の麻薬のこと。シルヴィア「ブラックアイスに気をつけろって、お父さん(アメリカでは、運転は父親に教わることが多い)に言われなかった?」ボッシュ「運転は自分で覚えたし、誰も言ってくれなかったよ」シ「今、わたしが言ったわ」ってとこで、図らずもグッときてしまった。これだけでもめっけものなのに、ラストのどんでん返しの見事さよ。ああぁ。2018/06/22

Tetchy

140
メキシコの警察や司法までもが麻薬マネーによって牛耳られていることは先に読んだウィンズロウの諸作で既に知っていたため、ボッシュが彼の地の捜査で苦心惨憺するのは想像がついた。本書の題名は事件のキーとなる新種の麻薬の名の他にもう1つ意味がある。上に乗るまで気付かないアスファルト上の氷、“黒い氷”だ。実はこれこそがこの作品の、そして事件の本質を云い当てている。警察の面子、各々の立場よりも自分が納得するために動くボッシュ。個人の正義と組織の正義の戦いの中で彼が今後も自分の正義をどこまで貫いていけるのだろうか。2017/09/25

ケイ

133
ボッシュシリーズ第2弾。2018年読了1作目。クリスマスに事件は始まり、大晦日の前日にボッシュは事件を解決する。少し早く読めば事件の頃とかぶったのにな…。娼婦の母を持ち、孤児院で育つも自らの道を自身で選び出し、体制に従わず、自らの良心に従い、ロスでもコヨーテの声が聴超える場所に住むボッシュ。女にもてるのは当たり前だ。シルヴィアが羨ましい。メキシコの闘牛場のシーンは圧巻だった。コナリーは、名作を引き合いに出すのが好きらしい。ここでは、『長いお別れ』チャンドラー 『荒野のおおかみ』ヘッセ。2018/01/01

harass

72
やっと二作目を読了。主人公のはぐれ刑事ボッシュの同僚が不審な死を迎えた。あとから渡された同僚からの書類の意味を一人探っていくのであるが。ああなるほど、あの名作か。人物描写と造形の巧さは相変わらずで伏線が丹念にはられ実に濃厚な読書体験だった。掃いて捨てるほど多いハードボイルド刑事ものであるが、過剰過ぎる読者の期待に充分答えてくれる著者の力量は大したものだ。もっと早く読み出すべきだった、と残念に感じたが、この作家の未読作品がまだ大量あり嬉しく思い直した。2018/05/19

財布にジャック

61
前作の「ナイトホークス」から4ヵ月も経ってしまいましたが、漸くハリー・ボッシュ第2弾を読了しました。相変わらず上司の言うことを聞かずに暴走しちゃう一匹狼っぷりが、なぜか小気味良いです。今回はアメリカとメキシコを跨いでの、麻薬絡みの殺人事件で…結構派手に人が死にました。そして、途中ボッシュの父親のエピソードもあり、ボッシュの過去を想い切なくなりました。ハードボイルドとしては、文句のつけようがないほどで、シリーズを読み進めるのがますます楽しみになりました。2012/03/12

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