内容説明
ある雪の日の夕方、借金を苦にして自殺した両親の墓参りに向かうため、ハンク・ミッチェルは兄とその友人とともに町はずれの道を車で走っていた。途中ひょんなことから、彼らは小型飛行機の残骸とパイロットの死体に出くわす。そこには、４４０万ドルの現金が詰まった袋が隠されていた。何も危険がなく誰にも害が及ばないことを自らに納得させ、３人はその金を保管し、いずれ自分たちで分けるためのごくシンプルな計画をたてた。だがその時から、ハンクの悪夢ははじまっていたのだった。スティーブン・キング絶賛の天性のストーリー・テラー、衝撃のデビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
51
海外ものでイヤミスというと、真っ先に思いつくのがこの小説。イヤミスの定義が、私の場合、間違っているのかもしれないけど。とにかく後味の悪さは天下一品。
カムイ
50
徹夜本でした、映画も20数年前に観たのだが大部分は忘れていた、当にシンプルプランでした。３人の普通の人が大金を手にするが徐々に計画が狂いだし殺人に発展、ストーリーは奇抜ではないが、彼らの会話は秀逸で翻訳物では読みやすい、ミステリーというよりサスペンスよりで滑稽なところもある、カムイはこの本はオススメにしたい本です、それと映画も是非に❗❗2020/05/28
Small World
39
だいぶ前の作品になりますがスコット・スミスの本書を読了です。タイトル通りシンプルですが、引き込まれて５００ｐを一気読みです。まあ、次から次へと問題が起きますが、最後はそうなるのかーって感じで面白かったです。雪の場面が多いので、読む季節としてはずれていたのが、唯一の心残りですかね。ｗ （このミス1995海外編第1位作品）2018/05/25
イエローバード
30
主人公はオハイオの田舎町で地味に暮らすハンク。ある日、ぐうたらの兄とろくでなしの友人との三人で、墜落した飛行機の中に5億円の大金を発見。だがその金をめぐり、やがて連続殺人事件へと……。これぞアメリカというクライムサスペンスで、25年前の大ベストセラー。どんでん返しもなく、サイコパスも出てこない、最後までただひたすら一直線の600ページ。その間に何十回も「ヒーッ」と叫び、クールでドライな結末にハーッとため息。しみじみする言葉はゼロなのに、人生考えさせられた。ああ、自分がハンクじゃなくて良かった……。2019/06/16
にゃん
27
読み始めてすぐ「これ映画で観たやつ！亅と気づいた。しかも、どんどん悪い方へ転がっていくので、見ていられなくなって途中放棄したレベル。すっかり読む気が失せて飛ばし飛ばし読んでいたのが、後半からグングン面白くなり、これならちゃんと読むべきだったなと後悔した次第。こんな思いは本の中だけにしたい、とつくづく感じる恐怖です。2021/10/14
