扶桑社ミステリー<br> 闇の奥へ〈下〉

扶桑社ミステリー
闇の奥へ〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 510p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784594004552
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

オーブリー逮捕劇の真相とは?ウィーンのKGB駐在官を拉致したハイドは、その男から驚くべき人物の名前を聞き出した。ペトルーニン。オーブリーのために大失態を演じ、アフガニスタンに左遷されたKGBの大佐だ。今回の〈涙のしずく〉作戦はペトルーニンが考案した謀略だというのだ。KGB上層部は彼をアフガニスタンへ追いやりながらも、その計画だけは取り上げ、いまそれを実行に移したのだ。だが、計画の全貌は発案者のペトルーニン本人から聞き出さなければならない。ハイドは宿敵を求めて単身、戦乱のアフガニスタンへ飛んだ。繊細な野獣に変身した工作員ハイドが、駆け、吠え、襲い、逃げ、殺し、恐怖に身を震わせ、苦痛に身をよじり、ウィーン、アフガニスタン、チェコスロヴァキアと、地獄のなかを疾走する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

166
凄い!緊張感は上がりっぱなし、最後まで濃密だった。難関を潜り抜けてはまた難関。後で考えるとハイドの活躍はちょっと出来すぎだが、読書中には不自然は感じられなかった。人物がやや多めで視点がテンポよく切り替わる。情報が多すぎるが、それでも読みたいと思わせるのは味方だけでなく敵も人物が掘り下げられて親しみが持てるからだろう。とにかく良かった。終わり方も良い。2022/02/15

キムチ27

52
引用されているコンラッドの作品の雰囲気が如実に噴出する下巻 クライマックス。上司救出の為に元SISの友らと奔走するが、作戦の原案者が宿敵、2重スパイと分かる。証拠固めに侵入するアフガニスタンはまさに闇の奥。と同時に東から 西からの何れにおいても人の心の闇の奥を思わせる。命が塵芥のような扱いで散って行く。紹介されている以外のダークキャラが結構登場する為、今回も自作人物図を手に読む。人類史上、戦が無かった時間はほんの僅か‥という事実はどうしようもなく明らかなのが哀しい。2022/03/26

fff

8
まさにスパイスリラーという感じのスリリングな展開で、ストーリーに関してはエンタメ性があって良い。が、描写と説明がくどいのでだれる。セリフの合間のちょっとした動作や心理をひとつひとつ説明しないと気が済まないのだろうか。これでは目が肥えた二十一世紀の読者が読むに堪えない。2016/09/18

ボブ

6
再読、やはりトーマスの最高傑作かなぁー、狼殺しも凄いけど、、、2020/12/10

コージ

4
誰が黒幕か、二重スパイかは予想がついていたが、そんな事関係なく楽しめた。下巻では堂々とハイドが主役を張っていた。父親の思想と死の真相を知り、ズタボロになった一般市民でもあるマーガレットに対して暴力を振るうヤツには腹が立った‼。 なんとか間に合ってくれとハイドを応援しながら読み進め、JICの委員長に電話で乱暴に話をして理解させるあたりは胸がスカッとした。 東西冷戦時代の敵、超大国のソ連、KGBを扱った諜報冒険小説はやっぱり面白い。2019/02/06

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