まぼろしを織る

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まぼろしを織る

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  • サイズ 46判/ページ数 300p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591179703
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

何者でもないわたしにも、明日はやってくる
累計30万部『活版印刷三日月堂』の著者が贈る、「染織」をテーマにした感動作

<Story>
母の死をきっかけに生きる意味を見いだせなくなった槐は、職も失い、川越で染織工房を営む叔母の家に居候していた。そこに、水に映る風景を描いて人気の女性画家・未都の転落死事件に巻き込まれ、心を閉ざしていた従兄弟の綸も同居することに。藍染めの青い糸に魅了された綸は次第に染織にのめり込んでいく。
ある日、槐の前に不審な男が現れ、綸が未都の最後の言葉を知っているはずだと言う。未都の死の謎を探りながら、槐は自分の「なぜ生き続けなければならないのか」という問いと向き合っていく――。
「生きる」というテーマにまっこうから向き合う、著者渾身の感動作!


<プロフィール>
ほしおさなえ
作家。1964年東京都生まれ。1995年「影をめくるとき」が群像新人文学賞小説部門優秀作に。
おもな著作に「活版印刷三日月堂」「菓子屋横丁月光荘」「紙屋ふじさき記念館」「言葉の園のお菓子番」などの文庫シリーズ、『金継ぎの家』『東京のぼる坂くだる坂』、児童書『お父さんのバイオリン』、「ものだま探偵団」シリーズなど。

内容説明

母の死をきっかけに生きる意味を見いだせなくなった槐は、職も失い、川越で染織工房を営む叔母の家に居候していた。そこに、水に映る風景画が人気の女性画家・未都の転落死事件に巻き込まれ、心を閉ざしていた従兄弟の綸も同居することに。藍染めの青い糸に魅了された綸は次第に染織にのめり込んでいく。ある日、槐の前に不審な男が現れ、綸が未都の最後の言葉を知っているはずだと言う。死の謎を探りながら、槐は「なぜ生き続けなければならないのか」という問いと向き合っていく―。

著者等紹介

ほしおさなえ[ホシオサナエ]
作家。1964年東京都生まれ。1995年「影をめくるとき」が群像新人文学賞小説部門優秀作に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

163
死の恐怖・・生きることの不安。静と動。強と弱。糸を染め経糸と緯糸の組み合わせで布が出来るまで。染織という世界の一端を垣間見た。織りなす布は誰かを暖めうるかもしれないと歌にもあったなぁ。これは家族や親子という枠で括れない各々の再生の物語。何者にもならなくたっていいんだ。生きていくのがまぼろしでも誰かに何かを渡せるなら。「追いかけていくことが生きていくことだから」はっとさせられる言葉は胸に残る。最後までこの姿で何かが伝わりますようにと、いつか来るその時を思ってしまった。綸と槐そして伊予子といつかまた会いたい。2024/02/11

シナモン

109
今、生きてるのはまぼろしかもしれない。そんなまぼろしでも確かに存在していた時間はあるし、確実に残るものはある。それが後の人たちに伝わっていく。生きることの意義を見つめなおす一冊。個人的にこの時期に出合えて良かった。糸を染め布を織る。その過程はほしおさんらしい丁寧な描写。そこに今作は不穏な雰囲気を醸し出すミステリー要素も加わっていて読み応えのある作品でした。2024/02/23

machi☺︎︎゛

106
ほしおさなえさんは金継ぎとか活版印刷とか普段あんまり馴染みのないものをテーマに書かれるから読んだ後は興味を持ってしまう。今回の「まぼろしを織る」は染織や織物がテーマ。普段あまり考えた事がなかったけど読み終えた後これにもまた興味を持った。染織のとても繊細で奥深い世界に惹かれた。藍染めの藍は生きていて毎日の世話が欠かせない事などこの本を読まないと知る機会もなかったような事がたくさん知れて良かった。若い頃は流行り物を追いかけてばかりいたけど最近は本当に価値のある一点物を大事にしたいと思うようになった。2024/04/03

ゆみねこ

95
母の死で生きる意味が分からなくなった槐はコロナ禍で職も失い、川越で染色工房を営む叔母の家に居候していた。亡き祖母は高名な紬作家、祖母に反発していた母と伯母。槐は叔母伊予子にも心を開けずにいたが、そこに人気女性画家の転落死に巻き込まれて心を閉ざした従兄弟の綸が同居することになる。草木染め、藍染め、経糸と緯糸の色を選んで布を織ること。生き物の命から生まれる糸は綸と槐の生きる力となってゆく。美しい再生の物語、とても良かった。伊予子さん、槐と綸の3人にまた会いたい。2024/03/06

しいたけ

92
生きていることが既に地獄と考えていた主人公、槐。「何者かになれ」との亡くなった母からの言葉に縛られ、その母が抱えていた「自分は空っぽ」との思いに自らも毒されている。事故に巻き込まれて言葉を失った従兄弟や共に暮らす叔母、織物で名を成した祖母のこと。様々な色が物語に織り込まれる。槐の変容が嬉しい。「節のある紬の糸を植物で染め、人の手で織る。そうして織りあがった布には、命の名残がある」。この一文に、朝大急ぎでファストファッションを被り出来上がる自分を省みた。命を感じて生活することを大切にしたいと思わせて貰った。2024/04/23

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