出動せず―自衛隊60年の苦悩と集団的自衛権

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591142509
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

吉田茂の「遺訓」に暗示された隊員たちの未来。激変する時代環境のなかで自衛隊はどう変貌したか。迫真のノンフィクション!

内容説明

引き裂かれた現実が告げる日本人の「それから」。吉田茂の「遺訓」に暗示された隊員たちの行く末。自衛隊という「沈黙の組織」の変遷を通し、「国家と戦力」という回避された議論の核心を問う。

目次

1 地下鉄サリン事件と陸幕長
2 別命あるまで開封を禁ず
3 防衛庁長官の決断
4 三島由紀夫と「青年将校」
5 消えた「治安行動教範」
6 警察と自衛隊
7 吉田茂の「遺訓」
8 自衛隊の60年
9 集団的自衛権と日本人

著者等紹介

瀧野隆浩[タキノタカヒロ]
1960年、長崎県佐世保市生まれ。毎日新聞社会部編集委員。防衛大学校卒業、毎日新聞社に入社、社会部記者として宮崎勤事件等を担当した後、「サンデー毎日」編集次長。夕刊編集次長、前橋支局長などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夕月

7
賛否はともかく、非常に興味深く読んだ。国家とはどうあるべきか、自衛隊とは何のためにいるのか、とても考えさせられた。いろいろと考えるところのある集団的自衛権だが、偏見なく生理的な好き嫌いでもなく、しっかりとした知識を持って考えていきたいと思う。まずは現状を知らなければ。2016/02/20

エドバーグ

5
自分は能天気に自衛隊出動がありえると、考えたことなかった。オウムが化学兵器を散布するために、武装ヘリを飛ばせば、原発を武装テロリストが襲撃すれば、、、 想定外ではすまない。では どう自衛隊の治安出動を管理するのか それに国民合意があるのか、、、。少なくとも個人として考えるのが必須と思いました。2020/12/30

ともがら

5
「日陰者だが・・・国家のために忍び耐え頑張ってもらいたい」 この、あの吉田茂氏のことばに、なにより感銘を受けた きちんと平和のための国軍にしてやってほしいと思っている2017/04/25

lily

5
自衛官の葛藤を、地下鉄サリン事件から集団的自衛権行使容認にいたるまでのおよそ60年にわたって綴っている。「違憲の存在」「税金泥棒」と罵られた不遇の時期から、国民に愛される組織を目指し、災害派遣などで高い評価を得るまでには多くの苦悩があったのだと考えさせられた。「ショー・ザ・フラッグ」「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」とアメリカに結果を求められ、米国との関係を見据えた上で、集団的自衛権は限定容認された。最前線に立つ彼らを思い、これからも議論を尽くすことが国民の使命であると考える。2015/08/09

いたち野郎

4
いま、大きな政党も、国民も、自衛隊の現場の声に向き合っていない、だから知ってほしい、という思いが強く滲んでるなあと思います。喜怒哀楽を吐露しているのではなく、60年もの自衛隊の歴史を端的に知らせるべく、ポイントを数点にしぼり、おそらく数時間に渡ったであろう大物へのインタビューも、最も現場の悲痛を訴えているであろう数行に集約。これだけでいいから知ってほしい、という気持ちが出てるなーと思います。本書は一方で、自衛隊を巡って稚拙なコマーシャルに終始する現代の政党政治への痛烈な批判にもなっているのです。2016/08/12

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