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出版社内容情報
ある日、明智探偵の事務所に、「怪人四十面相に脅迫されている」という紳士がたずねてきた。再び二十面相は牢破りをしたのだ。
内容説明
またしても、四十面相が送りつけてきた挑戦状。ねらわれたのはレンブラントの油絵。名探偵明智小五郎は、自信たっぷりで待ちうける。厳重な見はりの目をぬすみ、四十面相はどうやってしのびこむのか?予告の夜。だれもいない美術室の中で、パチパチと物音がする。大きな石膏像が、ひとりでに動き、ひびわれはじめた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
33
今まで読んだ少年探偵シリーズの中で1,2を争うくらい好きかも。非現実的なものがとても少ない。二十面相視点がここまで多いのも珍しかったと思う。前半は明智探偵&警察と二十面相(四十面相)が目まぐるしくしのぎを削る。知恵のせめぎ合いがテンポ良く繰り広げられて楽しい。後半は前作で登場したポケット小僧が大活躍。知恵ではなく勇気と体で勝負する。虎の親子との話が心温まっただけに、あの結末は哀しかった。二十面相に彼女的な女の人がいることに驚き!意外にリア充!彼女のことをもっと知りたい。また登場してほしい。2016/07/23
しゃん
22
本作は、四十面相の秘密の砦である奇面城が舞台。物語は、四十面相がレンブラントの絵を盗もうとしたところから始まる。警察の追っ手を逃れた四十面相だったが、それをひそかに追跡していたポケット小僧の大活躍。小林少年以外にポケット小僧という名脇役がいたことは全く知らなかった。甲武信岳というところがあることも初めて知り、なかなか興味深い一冊であった。2020/10/04
旗本多忙
17
今回も明智小五郎VS怪人四十面相物だ。そんなにワクワクハラハラする内容ではないが、牢に収監されているはずの四十面相がいつの間にやら抜け出ていて、宣告した通りに絵画を盗むというもので、明智探偵、小林少年、警察、さらにはチンピラ隊のポケット小僧なるものの活躍で、四十面相のアジトである奇面城に乗り込んで大団円を迎えるというもの。変装の名人である四十面相が、他人の変装にはなかなか気づかずやられるのだが、ステーキ食ったり、虎が死んでるなどと慌てたのは、人間臭さがあって僕は好きだな(笑)2018/07/27
植田 和昭
10
少年探偵団シリーズもいよいよあと少しで読破。なんでこのシリーズに小中学生のときに気が付かなかったんだろう。正確には怪人二十面相はすこし読んだけど面白いとは思わなかった。最初に読んだ江戸川乱歩はパノラマ等奇談だったなあ。天地茂の天国と地獄の美女はよかったなあ。この刊では、ポケット小僧が大活躍しているなあ。しかし、ポケットに入るほど小さいとか小僧とか少し違和感があるなあ。2023/02/23
suisen
3
【★★★★☆】ポケット小僧大活躍の巻。二十面相の部下も警官もたくさん出てきていつもよりスケールが大きいのが今作の特徴。しかし、明智たちの勝利の方法については無理があるというか、気付けよ二十面相!と言いたくなる。これだけ変装の達人がいると二十面相の特別感も減るというもの。朝散歩するのが趣味だったり、恋人っぽい女の人がいたり二十面相の私生活(自宅は奇面城だけど)みたいなのがわかって面白い巻でもあった。2015/11/22