内容説明
コタン(アイヌの村落)の人びとにとって、あらゆる生物は神であり仲間であった。本篇は自らの着物(樹皮)を脱いで繊維を提供してくれるオヒョウ、火の神を生み出す(発火器になる)ハルニレをはじめ、二百数十種の植物と人間との深く豊かなかかわりの中から生み出された興味ぶかい神話や詞曲、風習を通して、狩猟民族アイヌの特異な精神と生活を描き出す。
目次
植物の世界
樹木篇(樹木とは;衣服を提供する木;焚火にする木;食糧を提供する木;その他の食糧茸;家造りと家材;丸木舟にする木;道具をつくる木;矢毒になる木;薬にする木;魔物を逐う木;木幣について;その他の木)
雑草篇(食草;薬草;魔除けと呪術用の草;住宅用の草;衣類と履物用の草;楽器にする草;その他の草;農作物)