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出版社内容情報
原始から近代に至る戦争の形態と理論を国家の発達との関連において追求。精神の奥底に潜む戦争礼賛の信仰を探り、この根源的諸力からの人間回復は何かを提示する。<初版1974年>
内容説明
戦争の仕組みと形態・その理論を国家の発達との関連において歴史的に考察し、かつては政治の下婢であった戦争が今や巨大な熱核兵器をもって政治の上に厳然と君臨している現実を説き明かす。人間精神の奥底にひそむ戦争礼賛の信仰を追求し、「戦争への転げ落ちる坂道」の危機とこれら脅威の根源的諸力からの解放の道を探り、真の人間的回復は何かを提示する。
目次
第1部 戦争と国家の発達(戦争の原形態と小規模戦争;古代中国の戦争法;鉄砲・歩兵・民主主義;イポリット・ド・ギベールと共和国戦争の観念;国民戦争の到来;ジャン・ジョレスと社会主義的軍隊の理念)
第2部 戦争の眩暈(近代戦争の諸条件;戦争の予言者たち;全体戦争;戦争への信仰;戦争 国民の宿命;無秩序への回帰;社会が沸点に達するとき)
著者等紹介
カイヨワ,ロジェ[カイヨワ,ロジェ][Caillois,Roger]
1913‐78。フランスのマルヌ県ランスに生まれる。エコール・ノルマルを卒業後アンドレ・ブルトンに会い、シュルレアリスム運動に参加するが数年にして訣別する。38年バタイユ、レリスらと「社会学研究会」を結成。39‐44年文化使節としてアルゼンチンへ渡り「レットル・フランセーズ」を創刊。48年ユネスコにはいり、52年から対角線の諸科学つまり哲学的人文科学的学際にささげた国際雑誌『ディオゲネス』を刊行し編集長をつとめた。71年アカデミー・フランセーズ会員
秋枝茂夫[アキエダシゲオ]
1931年生る。54年早稲田大学文学部卒業。64‐67年ベルギー政府留学生としてルーヴァン大学高等哲学院に学ぶ。68年早稲田大学大学院博士課程修了。横浜市立大学教授を経て現在、同大学名誉教授
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