• ポイントキャンペーン

叢書・ウニベルシタス
生命の哲学―有機体と自由

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 497,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588009037
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C1310

内容説明

生命存在に目的はあるのか?不死なる原理は存在するか?太古の有機体生命の発生から、反省的知性を獲得した人類の時代まで、自然史における生命の意味とは?20世紀という大量殺戮の時代を生き延びたユダヤ人哲学者が、西欧近代をつくりあげた数学的・機械論的世界観、進化論、実存思想などの現代哲学総体から、生物の自由の基礎を徹底的に思考しなおす。今日の倫理学の根拠を問う名著、待望の完訳。

目次

生命の哲学の主題について
存在についての理論における生命と身体の問題
知覚、困果性、目的論
ダーウィニズムの哲学的側面
調和、均衡、生成―体系概念およびそれを生命存在へ適用することについて
神は数学者か?―物質交代の意味について
運動と感情―動物の魂について
サイバネティクスと目的―一つの批判
視覚の高貴さ―感覚の現象学の試み
ホモ・ピクトル、あるいは像を描く自由について
有機体の哲学から人間の哲学へ
理論の実践的使用について
グノーシス主義、実存主義、ニヒリズム
不死性とこんにちの実存
自然と倫理

著者等紹介

ヨーナス,ハンス[ヨーナス,ハンス][Jonas,Hans]
1903年にデュッセルドルフ近郊で裕福なユダヤ人の家庭に生まれる。ハイデガー、ブルトマンのもとで哲学と神学を学ぶが、ナチス政権の成立とともにイギリスに亡命し、イギリス軍のユダヤ人部隊の一員として戦争に参加。のちにパレスチナに渡り、さらにカナダを経て、最終的にはアメリカ合衆国に定住。1979年に刊行された『責任という原理』によって、現代の技術文明のもたらしている危機を鋭く問いかける哲学者としてにわかに注目を集めるようになり、ドイツ出版平和賞も授与される。初期の宗教研究をまとめた代表作に『グノーシスの宗教』があるが、ヨーナスは脳死や臓器移植をめぐる生命倫理学の論客として、また「アウシュヴィッツ以降の神学」を問いかけた哲学者としても重視されている。マールブルク大学時代からのハンナ・アーレントの生涯にわたる友人でもあった。1993年にニューヨークで死去

細見和之[ホソミカズユキ]
1962年生。大阪大学大学院人間科学研究科修了、人間科学博士。現在、大阪府立大学人間社会学部准教授

吉本陵[ヨシモトシノグ]
1978年生。関西学院大学総合政策学部卒業。現在、大阪府立大学人間文化学研究科博士後期課程在学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。