出版社内容情報
ひとりで過ごす夜におくるビター&スウィーツな恋愛小説セレクション。
『女はセンチメンタルな生きものではない。問題は男の方なのだ。』
1976年『限りなく透明に近いブルー』(群像新人賞、芥川賞受賞)で「ドラッグと
セックスの作家」と称されてデビュー。以後、多岐にわたる活動を展開する中、純愛
からSEX、SMまで、愛とたたかう男と女の物語を通して自由と束縛、自立と依存を問
いかけてきた村上龍。本書はデビューから現在までの全作品の中から恋愛・性愛・官
能小説の短編を19編セレクトした愛蔵版です。(カラー・イラスト入り)
「自由に対して不安を持つ人は、好きになった人に対しても矛盾した感情を持つこと
になる。本当はずっとそばにいて欲しいが、やがて息苦しく不安になり、遠くに離れ
ていて欲しいと思ったりする。そういった独特の感情を、この短編選集のタイトルに
した。」村上龍(前書きより)
内容説明
女はセンチメンタルな生きものではない。問題は男の方なのだ。ひとりで過ごす夜におくるビター&スウィーツな恋愛小説セレクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美紀ちゃん
28
短編集。「彼女は行ってしまった」が好き。キュンとした。2013/08/27
Masiro*
16
奥が深かった。短編小説が19話くらいあって、それぞれ独特の内容で、好き嫌いはあるかも。だけど、それぞれのお話の中に、ほ~って勉強になるというか、そうゆう一文が含まれてて、そういう文章ってこれまた核心をついてるから、へんに納得しちゃうとこがあった。2013/08/20
hirokikojima0721
12
大人の恋愛小説だが性の描写と背中合わせのリアルが美しい。幾つもの短編を一冊にまとめてるが村上龍の表現そのもので、文体をそれぞれ変えているので色合いは様々だ。2020/06/08
きさき
9
★★☆☆☆: 半分読んだ。短編集だから、あまり入り込めなかった。2023/11/30
三日月
5
心理的物理的に距離のある恋愛について描かれた短編集。◇龍氏のこういう短編は共感できる要素がほぼないのに惹き付けられてしまう。オシャレなレストランのシーンがあるかと思えば性描写がグロかったり、擦れた生き方をしている人物の中に小さなピュアな心が見えたり。ハイソな生活に憧れはないけど、ドライな関係には(背後にある生い立ちなども含めて)憧れを抱かされてしまった。2020/04/19