内容説明
「みなの者、よく聞くのじゃ。敵は本能寺にあり!」天正10年6月2日未明、桔梗の紋が鴨川の風になびく。光秀の謀叛を知った瞬間、秀吉の胸中に野心が芽生えた。「金柑」の周到さに、上様の隙は、またとない好機を呼ぼう。そして、主を葬り去った光秀を成敗すれば…。天下はおのずと―しかし、覇王は生き残った。何をどう間違えたのか、皆目検討はつかなかったが、彼の計画はものの見事に頓挫したのである。織田家350年。「パックス・ノブナーガ」の始まり。好評の仮想戦記『覇王の軍』の第一部となる「戦国乱世篇」。覇王・信長による天下統一物語、堂々刊行開始。
著者等紹介
羅門祐人[ラモンユウト]
昭和32年生まれ、福岡県出身。仮想文明(シムシビライズ)に基づく独自の作品世界には多くのファンがいる
中岡潤一郎[ナカオカジュンイチロウ]
昭和43年生まれ、東京都出身。架空戦記作家として名を馳せるが、日本史にも造詣が深く、史跡巡りが趣味。近刊に『太平洋、燃ゆ』(歴史群像新書)がある
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感想・レビュー
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二分五厘
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2002.6.27
psychicer
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もしも織田信長が本能寺を脱出していたら?という架空戦記。一応この本では本能寺の変は羽柴秀吉・徳川家康その他の黒幕がいたってことになってるのかな? 本能寺の変はおろか、秀吉が明智光秀を討った山崎の戦いのことも端折られてるし、いつの間にか徳川勢のほぼ全軍が四国にいるし、真田幸村の手際がよすぎるし、ちょっと都合が良すぎる内容。ただ史実から顧みた武将の評価や固定観念、実際の戦記に囚われることなく、全く新しく勢いのある戦記が描かれているのは評価できる。架空戦記でも結局史実の評価や実際の戦記に偏っていくものが多いから2012/06/07