内容説明
日本陸軍のガダルカナルからの撤退で幕を閉じたソロモンの空海戦の後、アメリカは連合艦隊を追い求めていた。1947年11月、日本空母に初めて搭載されたカタパルトから機体が弾き出された。改造なった航空母艦・伊勢の誕生だった。姿を現わした連合艦隊はニューカレドニアの攻撃に成功した…。その頃、アメリカ軍内部では対立が激化していた。ニミッツを中心とする海軍とマッカーサーをいだく陸軍の対立である。ヒトラー大統領の焦燥は深まる…。日本に戻った伊勢を待ち受けていたのは、水平線の彼方から現われた1000機近い航空機の大編隊だった。それは再建なった全連合艦隊の新たなる姿だった。対米戦勝利を期待され、連合艦隊司令長官に就任した山口多聞が、日本の全勢力をつぎ込んだその勇姿を旗艦から見つめていた。