櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。

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  • サイズ B6判/ページ数 179p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784584134238
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

失われた希望と欲望の時代に村上龍が発する痛烈なメッセージ。

目次

婚活ブームとこの国の未来
海の向こうの戦争
テロという選択肢
基本的に下の世代には興味がない。
期待は甘えとほとんど同義語だ。
日本人すべてに与えられた試練
ダメ元で、レバ刺し!
「憂鬱」と「希望」
「差別」と「偏愛」
「満足」より「感動」〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

55
「満開の桜を見て不安に思うのは、自身の心象風景を重ね合わせてしまうからだ。東日本大震災の後、『絆』という言葉が氾濫しているが、被災地、被災者を思う気持ちだけでは解決できない問題が山積みしていて、『絆』という美しい言葉が、そのことを隠蔽する危険性がある。そのもっとも大きく、象徴的なのは『瓦礫』だろう。東日本大震災による瓦礫は、単なる残骸や廃棄物ではない。津波によって破壊され押し流された『生命と生活の象徴』でもある…。」美しいものが醜悪なものによって支えられているという負の想像力に圧倒されます。2016/03/30

団塊シニア

44
どんなテーマであっても真摯に取り組む姿勢は今回も期待を裏切らない内容です。決して若者に迎合することもなく読者受けを狙うわけでもなく質の高い作品を目指す村上龍のシャープな切り口、迫力ある文体には共感できます。2013/05/03

美紀ちゃん

27
花の写真がとてもキレイ。龍さんご自身が撮影したようです♪2012/08/14

ヨクト

18
村上龍さんの言葉は鋭くぼくの心に突き刺さる。情報が氾濫するするこの時代に、正確に社会を捉えること、自分の考えを持つことは難しい。でも、龍さんの時に冷淡とも思える言葉は大いに味方になってくれる。あくまで参考であって、龍さんの視点を自分なりに反芻することで、少しはまともな若者になれるかな。小説の主人公にはなり得ないけれど、自分に希望を持とうとする現代の若者がここにいる。2013/09/25

百太

18
村上龍の物言い結構好きなんですよね~。2012/09/17

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