出版社内容情報
アラブ政治における混乱の原因は、倫理と法の近藤による、イスラーム諸国の正義をめぐる考えの不一致にある。その歴史的経緯をたどり直すことで、ねじれた糸を解きほぐし、革命の出口を探る。
内容説明
オスマン帝国の崩壊に始まる「ねじれの構造」は、植民地主義を経て現在に至るまで続いている。この事態をさらに複雑化させているのがイスラームの政治文化―イスラーム道徳に基づく政治判断、独裁制である。混迷する現代アラブ政治の内実を、ムスリムである著者が自身の経験と研究から分析。中東はなぜ分かりにくいのか?素朴な疑問に答える、アラブ理解に必読の書。
目次
正義とアラブ政治―倫理と法の混同
第1部 アラブ政治の枠組み(現代アラブ諸国の誕生;民主主義論争の展開)
第2部 アラブの政治指導(エジプトのフスニ・ムバラク;イラクのサダム・フセインとリビアのカダフィ;チュニジアの二人の大統領とシリアのアサド父子;イエメンのサーレフと湾岸諸国)
第3部 イスラームの政治文化(「イスラーム力」の再認識;「イスラーム力」を直視する)
イスラーム国家の可能性を巡って
著者等紹介
水谷周[ミズタニマコト]
1948年京都生まれ。京都大学文学部卒業後、カイロ大学、ロンドン大学を経て博士(中東史、ユタ大学)。在エジプト、サウジアラビア日本大使館や国連代表部勤務、九州大学及び東京大学講師、アラブ・イスラーム学院学術顧問などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroki Nishizumi
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マウンテンゴリラ