内容説明
責めに生き責めに死するは長たらむ人の途なり憾やはする―昭和二十六年六月十一日、赤道直下のマヌス島。オーストラリア軍による戦犯裁判で死刑判決を受け、無実の罪を背負い死んでいった元近衛師団長、西村琢磨中将。その最期を見届けた教誨師の手記を軸に知られざる悲劇を掘り起こす鎮魂の書。
目次
プロローグ―作家・角田房子の遺志
第1章 処刑前夜
第2章 軍人としての栄光と挫折
第3章 マヌス島裁判
第4章 嘆願
第5章 セカンド・タイガー
第6章 死刑台
エピローグ―最後の朝
著者等紹介
中田整一[ナカタセイイチ]
1941年生まれ。66年NHK入局。プロデューサーとして、現代史を中心としたドキュメンタリー番組の制作に携わる。文化庁芸術祭優秀作品賞、日本新聞協会賞、放送文化基金本賞など受賞多数。退局後は執筆に専念。2005年に刊行した『満州国皇帝の秘録―ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎』(幻戯書房)で第60回毎日出版文化賞、第35回吉田茂賞を受賞。10年、『トレイシー―日本兵捕虜秘密尋問所』(講談社)で第32回講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。