平凡社新書<br> 長崎を識らずして江戸を語るなかれ

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平凡社新書
長崎を識らずして江戸を語るなかれ

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  • サイズ 新書判/ページ数 210p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582855654
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0221

内容説明

江戸幕府が、オランダ人を長崎の出島に強制移住させてから、日米和親条約が締結されるまで約二〇〇年間続いた鎖国時代。唯一、西欧との取引が許された長崎には、各藩から、数多くの志のある者たちが最新の知識や情報を求めてやって来た。平和な時代が長く続いた江戸期に花開いた数々の文化は、彼らが長崎遊学を果たし、各藩に持ち帰ったものだったのだ。江戸が、いかに長崎の影響を受けたのか。地方別「長崎遊学者名簿一覧」付き。

目次

第1章 文化の中心は長崎だった(江戸と長崎;京都の貴族文化;大阪の町人文化;江戸の庶民文化)
第2章 江戸と京都を長崎がつなぐ(江戸っ子のコンプレックス;三越が結ぶ江戸と長崎;江戸参府と日蘭交流)
第3章 長崎が生んだ三巨星(長崎へのアプローチ;最初の天文地理学者、西川如見;江戸蘭学の父、吉雄幸左衛門耕牛;西洋砲術の三角者、高島秋帆)
第4章 外国船入港事件簿(最後の南蛮船サン・ジョアン号;英国船リターン号;米船エリザ・オブ・ニューヨーク号;英軍艦フェートン号;オランダの蒸気船スンビン号)
第5章 全国から集まった遊学者たち(長崎遊学とは;前期の遊学者;中期の有学者;長崎遊学者名簿)

著者等紹介

松尾龍之介[マツオリュウノスケ]
1946年長崎県長崎市生まれ。漫画家。北九州市立大学外国語学部卒業後、71年に上京し、漫画家・杉浦幸雄に師事。現在、長崎市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

№9

31
長崎から江戸期を眺めた通史、といったところ。興味深い話にあふれているけど、全体を通してトピックが散漫でなんかモヤモヤ感が残る。しかし、長崎が江戸期に果たした役割や輩出した偉大な人物の紹介など、こうした視点で江戸時代を解説したものは多くはなさそうだから、そこのところの本書の果たす役割もまた小さくないかもしれない。2015/12/31

ボルボン

18
タイトルの意味がよくわかる内容でした。当時日本にとって最先端の知識や技術が持ち込まれるのが長崎。そこで通訳として働いていた方たちは当時最高峰の西洋知識人だった。彼らが江戸に伝えた医学が江戸蘭学を発展させた。長崎を識らないと江戸時代を語るのは難しいですね。2015/10/30

太鼓

9
長崎を中心に江戸時代の知的好奇心をくすぐる数々の挿話を紹介する。当時の長崎は日本における最先端の知識・技術が集まる町だった。その後の日本にとって間違いなく影響を与えた場所です。歴史の授業ではわからない長崎の話が読めて楽しかった。今で言うとニューヨークみたいな場所かなw2016/06/19

ハマギン

8
長崎の重要性を、歴史や有名人物とともに見ていく。西洋知識の集積所のような場所だったんですね。中国難民を受け入れ、それによって技術が発達したという記述もありました。西洋だけでなくアジアの文化も取り入れて、かなり異国情緒溢れる町だったことがわかります。現在もその名残があるそうですが、行ったことがないのでわかりません。2015/11/24

スプリント

5
鎖国時代の唯一の世界との窓口であった長崎の変遷が書かれています。識らないことばかりで勉強になりました。マカオから来航したポルトガル人を斬首していた事実に驚きました。権勢華やかな頃のポルトガルだったら一大戦争になっていそうです。2014/09/11

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