平凡社新書
アメリカ人弁護士が見た裁判員制度

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  • サイズ 新書判/ページ数 231p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582854435
  • NDC分類 327.6
  • Cコード C0232

内容説明

裁判員制度は国民のためのもの?実はそんな文言は裁判員法にはない!そこで、よくよく制度の中身を見てみれば、出てくる出てくる、数々の「謎」。いったいこの制度、誰のためのもの?「陪審制度の国」の法律家が説く、ちょっとシゲキ的な裁判員制度論。

目次

第1章 アメリカ人弁護士が見た日本の法律制度(「日本人の法意識」という不思議な文化論;日本の法律は誰のためにあるのか;日本型分権と「お役所のための法律」の特徴 ほか)
第2章 陪審制度の真意(陪審制度とはどういうものか;陪審制度はいかにして生まれたか;イギリスの陪審員がアメリカの創設者だった? ほか)
第3章 裁判員制度の謎(再考、裁判員法の趣旨;裁判員は「超人的」な裁判官に信用されうるのか?;対象は「社会的影響力が大きい事件」? ほか)
第4章 裁判員制度は誰のものか

著者等紹介

ジョーンズ,コリン・P.A.[ジョーンズ,コリンP.A.][Jones,Colin P.A.]
米コロラド州生まれ。エチオピア、イギリス、カナダで育ち、カリフォルニア大学バークレー校卒業後、東北大学大学院法学研究科博士前期課程を修了し、米ノースカロライナ州デューク大学ロースクール卒業。1994年から弁護士(ニューヨーク州等)としてニューヨーク、香港、日本、グアム等で国際商事・金融の法律実務に携わる。2005年から同志社大学法科大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Humbaba

4
裁判員制度という制度については良いものである。しかし、日本で作られたそれは裁判官や役所に都合の良い用に作られている。それが言い訳の盾として使われるのか、それとも本当に意味あるものになるのかは今後の運用次第である。2010/01/15

レイン

2
昔読書感想文書くために買った本。当時は法律なんて勉強したことなくてうとうとしながら読んでましたが、今読むとかなり刺激的で面白いです。かなり鋭く切り込んでます。裁判員制度が始まる前に出版された本ですが、今現在の裁判員制度の実情が筆者が指摘したようになっていないといいな。せっかく国民参加ができるようになったのなら、司法側も裁判員側も有効に利用してよりよい運用をしていただきたい。2014/11/07

akizuki_b

2
日本の法律はお役所(官公庁)のためにあるものだ、という意見にはナルホド、と思ったり。裁判員制度と陪審員制度の違いや、陪審員制度の原点とも言えるブッシェル事件は興味深かった。ただ、アメリカの陪審員制度が「悪法も法なり」ではないところは評価できるのかは微妙、と思った。「一般人に事実認定ができるのか?」という法曹家の意見には自分も疑問だったので、すんなり納得いく部分も多々あった。2009/12/07

Francis

1
長い間積ん読状態になっていた。アメリカの陪審制度についてわかりやすく説明した上で、日本で新しく導入された裁判員制度について考察している。評議の内容について広範囲の守秘義務が課せられたり、裁判官が評議を左右出来る可能性があるなど、裁判員制度が表向きの説明とは裏腹に裁判官に都合の良い制度設計になっていることを指摘。もっとも運用次第では陪審制度に近くなる可能性があるとも。前半の日本の法律は国民のためでなく官公庁のためのものである、と言う説には納得。6年前の本だが、内容は決して古くなっていない。2014/04/08

高遠

1
市民が裁判に参加することの意義というものを陪審制度を通して説明してくれた章が印象的だった。裁判員制度についての本で根本的な意義を語ってくれる本は珍しいんじゃないだろうか。日本の法制度のアメリカ人弁護士の視点からの解説も興味深かった。2009/09/17

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