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平凡社新書
魯山人の美食―食の天才の献立

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582854275
  • NDC分類 596.21
  • Cコード C0270

出版社内容情報

【詳細目次】

はじめに──トゥール・ダルジャンでの伝説

第一部 美食の哲学
 一、持ち味を味わう
 二、美味いものを食べるのではなく、美味く食べる
 三、料理は真心と聡明さ

第二部 魯山人を食べる
第一章 雑炊と茶漬──「贅沢な味」の追究
 ▼納豆雑炊/美食の出発点/魯山人流レシピとは
 ▼焼き魚雑炊/出汁のとり方/鰹節・亀節の好み/お茶漬の心掛け
 ▼天ぷら茶漬/古い天ぷらの焼き方/茶漬のお茶は何がよいのか/大根おろしと大根のおろし方
 ▼まぐろ茶漬/▼鮭(鱒)茶漬/▼海老茶漬/▼甘海老の味噌漬

第二章 山葵と鮑──おろし方が味を決める
 山葵の選び方/山葵のおろし方
 ▼山葵の葉・せんな/▼山葵の軸
 ▼鮑のとろろ汁/▼鮑の水貝/▼鮑の宿借り作り
 
第三章 すき焼きと湯豆腐──鍋ものの革命
 ▼すき焼き(牛すき、鴨すき)/すき焼きの肉の焼き方/魯山人式鴨すき焼き/酒(日本酒、ビール)の飲み方
 ▼楽しみ鍋(寄せ鍋)/鍋料理の盛り方/生きた食器に盛れ
 ▼湯豆腐/醤油の使い方/豆腐の選び方、食べ方
 
第四章 季節の味覚──時を逃さぬ一品
 ▼赤貝と田芹の煮浸し/当意即妙の一品/粉山椒の選び方
 ▼田芹のよごし/▼芹鍋と水菜(京菜)鍋/▼筍の直炊き
 ▼味噌汁/▼昆布とろの吸物/とろろ(おばろ)昆布の美味しさ
 ▼白菜のスープ煮/▼蓴菜(じゅんさい)椀
 ▼鯛の刺身/▼海鮮佳肴盛/▼星鰈の洗い・鱸の洗い・鮎の洗いなど/▼琥珀揚げ
 ▼茄子の胡麻醤油餡かけ/▼茄子の唐揚げ/▼焼茄子

おわりに──料理は悟ること
 料理を芸術にする/美食家らしい死/魯山人の求めたところを求めよ

内容説明

「美食にあらざれば食うべからず」―北大路魯山人は、書、陶芸、篆刻など多方面で活躍したが、食を極めた人でもあった。彼の料理は、特別な食材や調理法によるものではなく、素材の持ち味を最大限に引き出すことを求めたものである。『知られざる魯山人』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者が、魯山人の愛した三〇の料理から、その美食哲学を明らかにする。「すき焼き」「納豆雑炊」「まぐろ茶漬」「味噌汁」…、魯山人料理の“かんどころ”がここにある。

目次

第1部 美食の哲学(持ち味を味わう;美味いものを食べるのではなく、美味く食べる;料理は真心と聡明さ)
第2部 魯山人を食べる(雑炊とお茶漬―「贅沢な味」の追究;山葵と鮑―おろし方が味を決める;すき焼きと湯豆腐―鍋ものの革命;季節の味覚―時を逃さぬ一品)

著者等紹介

山田和[ヤマダカズ]
1946年富山県生まれ。作家。『インドミニアチュール幻想』(平凡社)で講談社ノンフィクション賞、『知られざる魯山人』(文藝春秋)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

22
魯山人は傲岸不遜な男だったが、美食における卓見は本物だと著者は考えた。食べる人や食材への配慮が素晴らしく、本当は人格者なのでは?と思いたくなるが、この気遣いは「道」であり、人格とは関係ない。この勘違いは我々の身の周りにも沢山あると気付かされた。個々のエピソードも単なる拘りでなく理にかなっている。ネギやアスパラは繊維が歯に残らぬ事を優先し、切る時に長さを揃えようとしない事。納豆は練り方次第でぐっと美味しくなる、鰹節を削り器で掻くのは美味しいだけでなく経済的。本書は興味深いが、ちょっとくどいのが残念。2017/12/20

ちくわん

9
2008年7月の本。北大路魯山人は、明治16年~昭和34年の人。かなり資料や文献が残っているようで、発言・考えが生々しく伝わってくる。素材が旨い、ということか。「美味しんぼ」が先だったので「星岡茶寮」が「岡星」に見える。氏のすき焼きとか、数々の創作料理が登場する。これとは全く関係ないが、なぜか「うどんすき」の食べる前の美しい姿と、煮て食べた旨さを、思い出した。関西、すごい。2019/08/18

Christena

8
上等の素材を使って、シンプルに上品に、やりすぎは禁物。旨いものを食べたければ、手間を惜しむなと。とても真似できそうにない食に対する拘り。いくつかのレシピも掲載されていて、どれも驚くほどシンプルだけど、分量が一切書かれていないことが魯山人の特徴。自分の舌と相談しろということか、かなり難易度が高い。でも、甘エビの味噌漬けは作ってみたくなった。2015/01/15

タケヤ

1
魯山人の考え方がまとめられていて非常に読みやすかった。 美食とは手が込んだ素人には真似できないようなものではなく、季節の素材をそのものの味をいかして調理するとのこと。そのためか、魯山人のレシピを読むとその素材が食べたくなる。2017/03/20

ぼにい

1
タイトルからは具体的レシピが紹介されていそうだけど、実際は概要や雰囲気だけ。この本を見て魯山人の献立を再現することを期待する人や、既に魯山人の料理に関する本を何冊か読んだことがある人にはミスマッチ。北大路魯山人という芸術家にして美食家の入門書だと位置づければ、いろいろな本や記事から引用したり、本人のプチ自慢も織り交ぜたりしつつの、お手軽でわかりやすい本。『技術は料理の根幹にかかわるものではない、そのようなものは一定努力すればだれにでも得られる』『人間を磨いてから物を作れ。それからでも遅くない』はい(汗)2011/08/01

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