平凡社新書
「戦間期」の思想家たち―レヴィ=ストロース・ブルトン・バタイユ

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  • サイズ 新書判/ページ数 263p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582852165
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0021

内容説明

第一次世界大戦は、一方でロシアの革命を生み出し、また多くの青年たちの新たな思想・芸術運動を生み出した。レヴィ=ストロース、アンドレ・ブルトン、ジョルジュ・バタイユ、アンドレ・マルロー、ジャン=ポール・サルトル、シモーヌ・ヴェイユ。これらの思想家たちの若き日の知られざる結びつきと奮闘、右翼・左翼への政治的彷徨、相互批判・協力・乖離のドラマ。二十世紀後半に重要な役割を果たした思想家たちの、思想と行動の模索の時代を描いた壮大な精神史。

目次

第1章 囚われのアンドレ・マルロー(マルローという名の骨董商;アンコール遺跡とヨーロッパ人 ほか)
第2章 レヴィ=ストロースと「建設的革命」(若き日の肖像;サルトルとニザン ほか)
第3章 ブルトンとトロツキー、そしてナジャ(「シュルレアリスム第二宣言」まで;共産党ボリシェヴィキ化の背景 ほか)
第4章 バタイユと「民主的共産主義サークル」(ブルトンの非難とバタイユの反撃;バタイユという男 ほか)
第5章 政治セクトの季節(腐敗した政財界と右翼・左翼の攻撃;二月六日の流血事件と既存秩序の崩壊 ほか)

著者等紹介

桜井哲夫[サクライテツオ]
1949年足利市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、東京経済大学コミュニケーション学部教授。近・現代社会史、現代社会論専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

12
ヨーロッパ史への知識が必要なので、不勉強な私には辛かった。既知のものという前提で書いてある箇所が多いので・・・。人間関係の豪華さには驚かされるけれど、名前だけうっすら知ってるレベルの人物がほとんどなら良いほうなのでは。レヴィ=ストロース目的なのに、あまり記述がなかったのが残念。時代の雰囲気はわりと好き。再挑戦必要本。2011/11/19

swshght

10
「戦間期」(1919~39)とはいかなる時代だったのか。著者はまずこの20年を「不安の時代」と「嘔吐の時代」に分割する。ところが、この線引きの基準が明確に示されないため、時代としての断層が見えてこない。一章以降では、この時代区分が消失し、思想家単位に転換される。多くの思想家たちの活動や人間関係が語られるが、それらは断片的なエピソードの羅列にすぎず、「戦間期」の思想の核心には一切触れない。時代を牽引した思想は何なのか、「不安」から「嘔吐」への変容または接続はいかにしてなされたのか。私はここが知りたかった。2013/04/10

ももみず

5
失礼を承知で敢えて書くと、シラバスはめっちゃ面白そうなのに、実際はそんなんでもない大学の講義を聞いている感じの本。話がよく逸れる割に(だからこそ?)、本筋への言及は薄いような気がして残念。バタイユとヴェイユの絡みとか、もっと掘り下げて欲しかった。唯一の収穫は、バタイユの『青空』を読んでみようと思ったことくらいである(けど実際の大学の講義も、一冊でも読みたいって本を教えてもらえば御の字くらいに思ってたから、私にはそれで充分なのであった)。2015/01/27

ねぎとろ

2
一作目は曲がりなりにも、第一次大戦後のヨーロッパ思想の変遷のストーリーを描けていたのだが、この本では、個々の人物のトリビアが羅列してあるだけで、「戦間期の思想」がいかなるものかよくわからない。全体のストーリーがさっぱり見えない。とくにレヴィ=ストロースの第二章は、彼の人類学と若き日の社会主義者としての活動がどのようにつながるのかさっぱり分からず、単に昔活動家だった、というだけの話になっている。文脈上よくわからない文章(例えばp106のスピノザ・フロイト崇拝云々)も多く、消化不良。小ネタ本として読むべきか?2011/08/02

nappyon

1
バタイユとブルトン周辺の事情について、それと戦間期の思想のつながりが見えればと思って読んでみました。ですが思想を掘り下げてそのつながりを、というよりは個々の人物エピソードと彼らの交友関係に割かれる割合が多かったかな…という印象。女絡みの話は面白かったですけどね〜(笑)2013/01/09

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